ふりかえり実践会

「ふりかえり実践会」の活動紹介ページです

#技術書典 8 新刊「チームビルディング超実践ガイド」の序文を公開します

チームビルディング超実践ガイドとは?

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チームビルディングの決定版!

エンジニアとしてチームビルディングに情熱を注ぎ続けてきた、チームファシリテーターが贈る、アジャイルなチームを作るチームビルディングの手法集です。 これまでチームビルディングの本は数多あれど、エンジニアの現場にすぐに適用できる本はほとんどありませんでした。

この本は、アジャイルな現場でよく使われている手法を、手法の目的別に紹介しています。 なぜチームビルディングが必要とされているのか、なぜチームなのか、なぜアジャイルなのか。 そうした疑問に答えながら、実際の手法を織り交ぜた、現場で今から使える「超実践ガイド」です

対象読者

チームリーダーやチームメンバー。 アジャイルを知らない方でも、エンジニアの方ならどなたでもお読みいただけます。

本書の特徴

アジャイルな強いチームを作るための考え方と、チームビルディングの手法20個以上が含まれます。 職場に1冊置いていただくことで、あなたのチームにずっと寄り添ってくれる本です。

本書の仕様

A5 188ページ、2,000円。

カバー・帯有。

付録としてチームビルディングチートシートがついてきます。 f:id:viva_tweet_x:20200214154918j:plain

チームビルディングチートシートについての詳細は下記特設サイトをご参照ください。 hurikaeri.hatenablog.com

webサイト

2/29(土)の以下のイベントにて頒布いたします。

hurikaeri.hatenablog.com

プロジェクトマネージャ保護者会について

黄色い服を着た人の集まりです。 「ふりかえり実践会」に関連する書籍として、以下の書籍を発行予定です。 f:id:viva_tweet_x:20200214113730p:plain f:id:viva_tweet_x:20200214113855p:plain

他、新刊2巻「月神話ヒトナラベ」「「考える」考え方」と「テスターちゃん5」も配布予定です。

既刊の情報について

既刊「ふりかえり読本シリーズ」はBoothにて好評発売中です。

Boothより、無料お試し版もお読みいただけます。計169ページを無料公開していますので、新刊の雰囲気をつかむためにご利用ください。

ふりかえりチートシートはpdf版であれば、上記Qiitaよりpdfをダウンロードできます。

いただいた感想

KANEさん(@higuyume)

チームビルディングの手法を簡潔に、かつ手軽に見ることができる書籍であると感じました。 これがあれば、チームビルディングの経験が浅い人でも色々と試すことができそうです。 手法のインストール用に印刷をして配るだけでも使えそうですね! なかなか、チームビルディングが重要視されない現場では上司に読ませるなんてことをしても良いかもしれない一冊!

森實繁樹さん(@samuraiRed)

チームビルディング超実践ガイドというものの、文化の面に着目し、そちらがメインのフォーカスであることを意識付けられる良書です。 それぞれが自分たちのチームにテーラリングすることで、更に自分たちのチームを良くするための種がたくさん描かれています

福井圭太さん

アジャイルとかのスタートにすら立っていない人達にも十分に届く内容だと思います。 たとえウォーターフォール前提のプロジェクトでも、ITじゃないプロジェクトでも有効だと思います。 後半の手法についても具体的で、また強制的でなく、腹落ちしやすい内容かとおもっています。 3月から始まるプロジェクトで早速いくつか使おうと思ってます

えひやんさん(@efyaan)

控えめに言って商業誌以上のクオリティと実用・実践性に溢れています。 早速、このチートシートを社内で展開してみようと思いまーす💪

河原塚徹さん(@passionhack)

もっとチームはよくなるはずと確信できた!チームビルディングに悩むかたにおすすめ。

ウイングアーク1st株式会社 高橋裕之さん

「チームビルディング=飲み会」とか言い出す人はさすがに減っていますが、でもどうやってチームビルディングをすれば良いか悩んでいる人はたくさんいると思います。そんな迷える子羊が手元に置くべき一冊はコレ! チームビルディングについて詳細に体系的にまとめられており、本編で提案される豊富な手法はそれぞれで「目的と効果」や「所要時間」、「進め方のポイント」などが詳しく記されており、自分のチームの課題に合わせて選択できるのでとても助かります。私も様々な現場でチームビルディングをコーチしてきましたが、インセプションデッキの構築がてら、それをチームビルディングに利用してしまうという観点はなかったので目からウロコでした。チームビルディング初心者はもちろん、ベテランでも気付きが多い一冊であることを保証します

スクラムマスダ―さん(@scrummasudar)

心理的安全性の高いチームにしよう!」、「仕事に対するモチベーションの高いチームになりたい!」。チームの目指すべき状態や、なりたい姿を想像させる書籍は、世の中に数多くあります。しかし、みなさんの現場において、いざ適用する際に、具体的な方法がわからず苦戦し、最終的には挫折したことがあるのではないでしょうか?

この書籍は、チームビルディングのWhyやWhatだけではなく、Howにも注目した内容になっています。チームビルディングに関する具体的な手法が数多く記されており、理想のチームを作る際の第一歩目を後押ししてくれると感じています。そのため、チームビルディング初心者にとって、非常に勇気づけてくれる一冊になっています。

また、すでにチームビルディングを実践されているチームにとっても、管理者やステークホルダーを巻き込むなど、より高い視座でチーム作りをする必要があることに気付かされる内容になっています。

みなさんのチームをより良い状態にするきっかけが、この書籍には、数多く含まれていると思います!

はちさん(@PassionateHachi)

以下で紹介いただきました! note.com

(一部引用)

この本には随所に森さんらしさが散りばめられています。具体的には、文節一つひとつに込められた熱さや読者を鼓舞する姿勢、そして実践に裏付けられた確かな説得力が備わっています

特にそれが表れているのが各章に散りばめられたコラムです。このコラムにはご本人だけでなく、各技法のスペシャリストの方々のコラムも寄稿されており、このひとつ一つも読み応え十分です。

そして、この書籍はどのように使うべきか。この書籍内で書かれている通り、1度精読するのみならず、チームのそばに置いていつも手にとれる状態でチームの旅のお供に是非手に取ることをお勧めします。

くりこさん(@kuriko828)

以下で紹介いただきました!

kurikogotoh.com

(一部引用)

本書には、とにかくたくさんアジャイルな強いチームを形成する5つの活動につながるワークが紹介されています。しかも「アジャイルな強いチームを形成する特性」からブレークダウンして導かれた活動・ワークのため、比較的プロジェクトに近く「取り入れやすい」ワークが多く紹介されていると思います。読んでいくと「あ、これなら自然と取り入れられるかも」というものが沢山見つかります

久保明さん(@HappyLuckyAkira)

この書籍を購入しようか考えているあなた、チームをよりよくしたいとお考えですね。 「実践して失敗したらどうしよう」と考えてしまったりしているかもしれません。つい、そんなことを想像して、怖くなってしまうこともありますよね。 でも、諦めたくないという思いもある。その気持ち、よくわかります。そんなあなたに、きっとお役に立てる本です

この本に書かれた内容は全て著者が、色々な現場で実践し、効果があったことを、多くの現場に適用できるようにまとめたなおしたものです。なんと!著者がチームビルディングの仲間として相談にのってくれます。

それほど時間がかからないものも多く、その中で一つを選んで実践するだけで効果が得られます。特別なスキルを必要としないものも多いので、実践しやすいです。

一方で様々な状況に適応できるように、沢山の内容が端的に載っているので状況に合わせて、選べる内容になっています。

読んで、実践いただいてチームビルディングの醍醐味を味わってください!

kenjisさん(@kenji_s)

以下で紹介いただきました!

blog.a-way-out.net

(一部引用)

チーム開発というと『チーム開発実践入門』の影響か、Git、GitHub、チケット管理システム、Slack、CI/CDなど技術的なスキルの話が多いように思います。もちろん、そのようなスキルはチーム開発に必須のもので、また、大変役に立ちます。

しかし、そのようなハードスキルだけでなく本書のようなチームビルティングなどソフトスキルというものも重要ではないかと強く思います

SlackもGitHubも導入し、PR開発に変更しただけでは、本当の「チーム」にはなりません。チームというものは自然にはできないのです。あるいは、本書の説明で言えば、グラデーションがそんなに濃くはなりません。

もちろん本書を読んだだけで何か変わるわけではないですが、チームビルティングに悩んでいる人には、様々な手法や考え方は必ず参考になるでしょう。大切なことは「よいチームとは、どのようなチームなのか」をチームで考えることです。本書はそのきっかけとして手頃な価格、分量の書籍です。PDFだけでなく紙でもあります。

書籍サンプル

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目次

  • はじめに
    • 序文
    • 本書の特徴
    • 本書の使い方
    • 本書の対象読者
    • 本書の歩き方
    • 謝辞
  • 第1章 チーム
    • 1.1 チームとは何か
    • 1.2 チームの成長
    • 1.3 チームの成長に欠かせない7つの要素
      • 1.3.1 オーナーシップ
      • 1.3.2 モチベーション
      • 1.3.3 エンゲージメント
      • 1.3.4 リーダーシップ
      • 1.3.5 心理的安全性
      • 1.3.6 ファシリテーション
      • 1.3.7 スキル
    • 第2章 アジャイルな強いチーム
    • 2.1 アジャイルとは
    • 2.2 アジャイルな強いチームの3つの特性
    • 2.3 アジャイルな強いチームを形成する5つの活動
      • 2.3.1 目的・目標を揃える
      • 2.3.2 多様性を認め合う
      • 2.3.3 関係の質を高める
      • 2.3.4 文化を作る
      • 2.3.5 自律・自立に向かう
    • 2.4 アジャイルな強いチームを作るために
  • 第3章 チームビルディング超実践
    • 3.1 チームビルディングとは
    • 3.2 チームビルディングは終わらない
    • 3.3 チームビルディングを始めよう
      • 3.3.1 チームの形成期
      • 3.3.2 チームの混乱期
      • 3.3.3 チームの統一期・機能期
    • 3.4 自律・自立へ向かっていく
    • 3.5 チームビルディングのマインドセット
      • 3.5.1 目的を全員で認識する
      • 3.5.2 状態を観察する
      • 3.5.3 「すべき」ではなく「一緒にやろう」
      • 3.5.4 遊び心を大切に
    • 3.6 チームビルディング手法のフォーマット
  • 第4章 目的・目標を揃える
    • 4.1 この章で紹介するアクティビティ
    • 4.2 サクセスファクターワークショップ
    • 4.3 インセプションデッキ(我々はなぜここにいるのか)
    • 4.4 インセプションデッキ(エレベーターピッチ)
    • 4.5 インセプションデッキ(プロダクトパッケージ)
    • 4.6 チーム名を決める
  • 第5章 多様性を認め合う
    • 5.1 この章で紹介するアクティビティ
    • 5.2 価値観ババ抜き
    • 5.3 Moving Motivators
    • 5.4 Strength Finder
    • 5.5 MBTI
    • 5.6 DiSC
    • 5.7 9-tiles
    • 5.8 m-gram
    • 5.9 Personal Maps
    • 5.10 Skill Map
    • 5.11 アンガーマネジメントゲーム
  • 第6章 関係の質を高める
    • 6.1 この章で紹介するアクティビティ
    • 6.2 期待マネジメント
    • 6.3 Kudo
    • 6.4 Merit Money
    • 6.5 去年/今年の抱負
    • 6.6 先月/今月の目標
    • 6.7 Good & New
    • 6.7 おやつ神社
  • 第7章 文化を作る
    • 7.1 この章で紹介するアクティビティ
    • 7.2 心理的安全性ゲーム
    • 7.3 Delegation Porker
    • 7.4 Working Agreement
    • 7.5 DPA
  • 第8章 自律・自立に向かう
    • 8.1 この章で紹介するアクティビティ
    • 8.2 ふりかえり
      • 8.2.1 立ち止まる
      • 8.2.2 次の一手を打ち出す
      • 8.2.2 定期的にふりかえり、チームビルディングする
      • 8.2.3 ふりかえりの手法
      • 8.2.3 ふりかえりは奥が深い
  • おわりに
    • チームビルディングの旅路は続く
    • あとがき
  • 付録 チームビルディングチートシート

序文

チームとはなんだろう

あなたは「チーム」というものをどう捉えていますか。最高のチームとはどんなチームでしょうか。

「チーム」という概念は、人によって捉え方が違います。同じ業務をしている人の集まりのことをチームと呼ぶ人もいますし、「インフラチーム」のように近いスキルセットを持ち、あるミッションやビジョンに従って働く集団のことをチームと呼ぶ人もいます。

高度化されたこの時代、単純労働は自動化されていき、私たちの仕事のうち、知的労働の割合が増え続けています。これに伴って、仕事に必要なスキルや、プロダクトを作るために必要なスキルはどんどん幅広くなっていき、もはや1人でカバーしきれる範囲ではなくなってきています。また、平準化された、似たようなスキルを持つ人たちが集まっただけでは、人の心を動かすようなプロダクトは作れません。チームを作り、一人一人の特徴を最大限に活かすからこそ、よいアイデアやプロダクトが生まれていきます。最高のプロダクトを生み出すのは、いつだって最高のチームです。

それでは、最高のチームは、最初から最高のチームだったのでしょうか。最高のメンバーを集めたら、最高のチームが出来上がるのでしょうか。答えは、Noです。

チームは生物です。チームは集まった人、環境、仕事の内容、さまざまなものが化学反応を起こしながら、少しずつ成長していきます。生物が生まれた最初から強い力を持っていることはなかなかありません。これはチームも同じです。

チームビルディングは難しい

チームに初めは力がなくとも、チームの成長を加速させることは出来ます。それが、チームビルディングです。

チームにとって大切なチームビルディング。チームビルディングは、数々の現場で、様々な手法で行われています。著者が様々な現場でチームビルディングを実践し、観察してきた結果、チームビルディングには3つの難しさがあることが見えてきました。

第一に、正解と呼ばれるような手法がないこと。「この手法をやれば問題なし」という類のものはないからこそ、現場で思い思いのやり方がとられています。

第二に、ファシリテーションの難しさファシリテーションは、コミュニケーションに密接に関係している技術であり、かつ集団を対象とする技術です。意識的に伸ばそうとしなければ、培われにくい特殊なスキルです。チームビルディングをしようと思ったものの、ファシリテーション方法が分からず断念してしまった人や、やってはみたものの上手くいかず失敗してしまった痛い経験がある人も多いのではないでしょうか。

第三に、費用対効果の説明の難しさです。チームビルディングは、実施してすぐに効果が現れるものではありません。チームビルディングそのものが売上や利益に直結する訳ではないため、上司がチームビルディングに興味がない・理解のない職場では、チームビルディングをする理由を受け入れてもらえず、チームビルディングを始めることすらできない、という問題もあります。

これらの問題があるからこそ、他の現場でうまくいっている手法1つだけをWebサイトから見つけて、真似してみてもうまくいきません。なぜそのチームビルディング手法を行うのかの理由が不透明なままのため、誰も納得しないまま、リーダー先導でチームビルディングを「とりあえずやってみた」だけで終わってしまいます。これは、悲しいことです。

本書の特徴

これまで、チームビルディングの手法を紹介したWebサイトや書籍は数多あれど、多くの現場で実際に使われている手法を、現場に適合しやすい形で、ファシリテーションの方法も詳しく載せ、どのような効果を狙って行うのか、ということまで体系的に説明したものはありませんでした。本書では、これらの内容を補完し、現場でのチームビルディングをよりやりやすくすることを目的に作られています。

本書は「チームビルディング超実践ガイド」です。あなたや、あなたのチームが、現場ですぐにでも実践できるチームビルディングの様々な手法を目的別に紹介します。チームビルディングをなかなか実践できていない現場に変化を起こすきっかけになることや、チーム皆で「やってみよう」と思うきっかけになれば幸いです。

また、本書の最大の特徴は様々な手法の目的とファシリテーション方法に言及している点です。もしあなたがこれからチームビルディングを推進していこうとしている状態や、まだ仲間がいない状態なのであれば、恐らくあなたがファシリテーターを務めることになるでしょう。きっと、本書のファシリテーションの情報が役立つはずです。

そして、本書ではアジャイルに関する考え方が盛り込まれています。アジャイルな仕事を行なっている方にマッチしやすいのはもちろんのこと、アジャイルに関係がない(と考えている)チームでも、本書に従って実践していくことで、チームがよりアジャイルな形へと変化していくことが、著者の経験より実証されています。なお、アジャイルに関する考え方は第2章で説明しています。

アジャイルな強いチームを作る。このゴールに向かって、本書を通じて、あなたのチームによい変化を起こしていきましょう。

本書の使い方

現場で実践する際のガイドとして、チームに1冊本棚に置いていただき、必要になった際に取り出してチーム全員で活用してください。

物理書籍を手に取っていただいている方は、是非、チームメンバーと回し読みをしながら、皆でやってみたい手法を選択しながら実践していくとよいでしょう。

もし、あなたが電子書籍版を手に取っていただいているのであれば、チーム内に限っていただけるのであれば、印刷して回し読みしていただいたり、チーム内でpdfを回していただいて構いません(勿論、価値を感じたら追加でお買いいただけますと幸いです)。全員で同じ情報を共有しながら、全員でよいチームを作り上げていきましょう。

本書の対象読者

チームリーダー。あなたがチームリーダーであり、本書を手に取っていただけたのであれば、きっと最高の化学反応を起こすことができるでしょう。

チームメンバー。あなたがチームを変えていくことに、チームの皆が賛同的なら、あなたがファシリテーターとなって、良い方向にチームを変えていくことができます。もし、あなただけがチームビルディングに問題意識を持っているのであれば、本書があなたの味方を作る助けになるかもしれません。

これからチームを作る人。新しいチームでは、本書の手法をチームの成長計画に練りこむことで、チームの成長を最大限に加速できるでしょう。一度本書を読み進めたあと、チームを作ったあとにまた本書を持ち出して使ってください。

これからチームに参入する人。参入先のチームに早く溶け込むために、本書の手法が役に立つはずです。また、あなたがチームに新しい風を吹き込むための助けとなることでしょう。

組織のマネジメント層の人。あなたは、現状の組織をよりよくしたいと思って本書を手に取っていただけたのではないでしょうか。組織というチームを変えていくためには、本書を用いて、少しずつ変化を起こしていくことを勧めます。急激な変化は、組織の中で不和や歪みを生み出しやすいことを意識しましょう。

アジャイルなプロダクト開発に関わる方。本書の手法の多くは、アジャイルに関連するチームに簡単に適応できます。イテレーションやスプリントごとに、1つずつ本書の手法を実験してみることで、チームを徐々に自己組織化へと導くことができるでしょう。

アジャイルコーチやファシリテーター。もしかしたら、あなたの知っている手法や理論とは違う内容が記載してあるかもしれません。あなたの知る内容と本書の内容を見比べながら、なぜ違いがあるのか、どういった背景の違いがあるのか、を想像してみてください。そして、その差分から現場に必要なエッセンスを抽出し、取り入れてください。是非、そのエッセンスは著者にもフィードバックいただければ幸いです。

上記に当てはまらない方。きっと、本書はあなたの考え方や行動に新しい刺激をもたらします。「こんな考え方や手法があるのか」と楽しみながら読んでいただき、必要になったときに本書を思い出して使っていただければ幸いです。