ふりかえり実践会

「ふりかえり実践会」の活動紹介ページです

ふりかえりvTuber「フリカエリ星人」がRSGT2022で地球に降り立ってきた

 

ふりかえりvTuber「フリカエリ星人」って?

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フリカエリ星人のフーリー(右・緑)とカエリ―(左・青)

よぉ人類!我々は「フリカエリ星人」だ!
ふりかえりエネルギーを集めるため、地球から遥か数万光年、フリカエリ星からやってきた。

我々にとって、ふりかえりエネルギーは生きるために必要なんだ。
近年、宇宙におけるふりかえりエネルギーが急速に増大していることを観測した。

 

それが、地球だ。

 

我々はその調査に向かうべく、そしてふりかえりエネルギーをより増大させるために、
地球との交流をしにやってきた。

 

よぉ人類!ふりかえりの話をしようぜ!

過去の交流の場は以下のYouTubeチャンネルを見てくれ!

www.youtube.com

~フーリー&カエリ―より~

 

RSGT2022でのセッションの裏側を語る

これからは、フーリー&カエリ―の代弁として、ふりかえりの黄色いエバンジェリストこと、森一樹/びば@viva_tweet_xが、セッションのふりかえりをしていきたいと思います。

 

twitter.com

 

中の人?なんのことでしょうね。知らない概念です。

私はフーリーとカエリ―から話を聞いて、地球語に翻訳しているだけです。

この記事では、セッションの中身をふりかえりつつ、今後の新しいセッションの姿を想像していき、RSGT2023へとつなげていきたいと思います。

 

RSGT2022でのセッション概要

はじめてRSGT2022のセッション一覧を見たとき、みなさんは戸惑いを感じたかもしれません。

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セッション一覧。おや…?

 

セッションの概要も見てみましょうか。

 

フリカエリ星人との邂逅 ~ふりかえりのお道具箱&お悩み相談~

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よくわかる(わからない)セッションの概要

 

お、おう。

 

だいたいの人がこんな感想を抱いたのではないでしょうか。

 

わかる。そうですよね。

 

でも、「なんか面白そう」「今までにない体験ができそう」という感覚は得られませんか?

ファーストインプレッションでつかみ、引き込み、場に巻き込む。場に巻き込んだら、そこで一緒に作っていく。

 

こうした新しい体験をするならどこか。オンラインとオフライン両方で新体験を実現できる場が、RSGT2022でした。

 

ここからは、RSGT2022でのセッションの中身も見ていきたいと思います。

 

セッションの内容を紹介

雰囲気を知りたい方は下記のMiroにアクセスしてみてください。

セッションのすべてが詰まっています。

フリカエリ星人との邂逅~ふりかえりのお道具箱&お悩み相談~, Online Whiteboard for Visual Collaboration (miro.com)

 

RSGT2022の参加者は、Day1 West HallのYouTube動画リンク(Discord参照)から01:04:15~でセッション動画にアクセスできます。

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Miroの全体像はこんな感じ

左側がイントロダクション、中央で悩み&TIPS、右側がふりかえり、といった具合です。

イントロダクション以外の付箋は、45分のセッションの中で参加者の皆さんとフリカエリ星人の2人(2匹?)によって生み出されたものであり、予定調和なものはありませんでした。

 

 

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セッション前にMiroに入ると見えてくるイントロダクション

RSGTのセッション参加者は、各々のタイミング休憩時間のうちに会場に入ってきたり、Zoomに入ってきたりしますよね。

会場では配信準備が完了次第、休憩時間中にも画面にMiroの様子は映っていますし、Discord上でも案内が行われています。また、フーリー&カエリ―からも案内がされ続けていますので、Miroに徐々に人が集まっていきます。

 

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「よぉ人類!」「よぉ!」から地球人との交流が始まる

セッションが始まると、まずはともあれ全員で挨拶から。

 

カエリ―「『よぉ人類!』と我々が言うから、『よぉ!』と返してくれ。いくぞ、せーの、『よぉ人類!』」

 

そうして一気に流れるDiscordのチャット。そうして参加者みんながセッションに参加した状態でスタートします。

 

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我々は何者?を伝える

 

参加者からすると、登壇者であるフーリー&カエリ―に対して「お前は何者なんだ」という疑問符が浮かび続けている状態だと思うので、まずは「フリカエリ星人とは」という簡単なイントロダクションから始まります。

また、自己紹介だけでなくセッションの進め方が簡単に、改めて共有されます。

 

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悩みとTIPSを付箋で集めて投票する

そしていよいよ本題です。

最初に5分間、「悩みやTIPSを書く」「投票する」という時間が設けられます。参加者は各々、Miroで自由にボードを見たり、書いたり、投票したり、という自由時間です。その間にも、フリカエリ星人はボードに記載されている付箋を取り上げて共有していくため、この時間の動き方は参加者に完全に委ねられます。

そしてある程度付箋の動きが止まってきた段階で、投票の多いものをピックアップして、フーリー&カエリ―が解説していきます。

 

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実際の配信画面の様子。Miro上で解説が行われていく。

1つのTIPSあたり1~3分程度、フーリー&カエリ―から思い思いに解説がされていきます。この内容は事前に作りこんだものではなく、当日参加者によって生まれた質問に、当日フーリー&カエリ―が回答していく、というスタイルです。

Discordのコメントは右上のチャット枠にもリアルタイムで表示され、フーリー&カエリ―もコメントを拾いながら解説を補足したり、脱線したりしていきます。

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最後にはもちろんふりかえり

時間が来たら、最後にはもちろんみんなでふりかえり。

その場でフーリー&カエリ―が作った手法で、みんなで思い思いにこのセッションをふりかえっていきます。そんなふりかえりだらけ・ふりかえり尽くしの45分間が、終わろうとしています。

 

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最後にも挨拶。じゃあな!

そして、最初にあいさつで始まったように、最後もあいさつで終わります。

カエリ―「我々が『じゃあな!』っていうから、地球人のみんなも『じゃあな!』って返してくれ。いくぞ。せーの『じゃあな!』」

 

こうして、フリカエリ星人と、地球人との邂逅は幕を下ろしたのでした

 

セッションの裏側で「その場にいた人たち(参加者・登壇者)」に起こっていたこと

後日、このセッションに参加くださっていた、いろんな方から感想やお声をいただきました。

  • オンライン・オフラインを通じて一体感を感じられたセッションだった。
  • なるほどな、と思う話が多かったです。明日から実践できそう。
  • コメントを拾ってもらえるのがうれしくてDiscordにいろいろ書いちゃいました
  • (いい意味で)オフラインでは異様な空間が出来上がっていた。誰も配信画面を見ないで、自分のPCににらめっこしている。
  • BGMがあるのがよかった
  • (登壇者が)登壇する日に現地に行かないで、登壇しない日に現地に行くって逆でしょww

フーリー&カエリ―の目線でも、以下のようなことが起こっていることを認知しています。

  • 参加者同士で(操作や内容に関する)助け合い・ファシリテートが行われる
  • 「よぉ!人類」「よぉ!」スタンプが参加者の手によって生まれた
  • Discordで参加者同士で勝手に始まる脱線の数々
  • フーリー&カエリ―がMiroのボードを整理していないのに、参加者側で勝手に整理が進んでいた

 

これについても、画像を交えながら少しずつ紹介していきます。

オフライン側で生まれる不思議な空間

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誰も登壇者用のメインディスプレイを見ていない

ふつうのセッションだったら、ホールに集まっている人はみんな登壇者側(画像の正面

)のメインディスプレイを見るんですが、このセッションに関しては顔を上げている人がゼロ(に見える)です。これはなかなかない体験なのでは。

スタッフの皆も面白がっていました。

 

参加者同士での助け合い・ファシリテートが自然発生

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Miroの操作を教えてくれる参加者や

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現在のテーマを貼ってくれる参加者もいたり

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Miro上に貼られた画像をDiscordに転記してくれる人がいたり

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Miro上で参加者がラベル付けしてまとめてくれていたり

上記のような助け合いが自然発生していました。

面白いのが、やっているのが全部違う人なんですよね。一部の人だけがこうした活動をやっているワークショップやセッションは見かけますが、その場で参加した参加者同士が何も促していないのに勝手に助け合いを始めている。

これは、RSGT2022という場独自のものもあるかもしれないし、このセッション独特の空気だから、というのもあるかもしれません。

参加者同士で勝手に始まる脱線と盛り上がり

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セッションではBGMの話は全くしていないのに勝手に盛り上がったり

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残り時間が短くなってきた時にどうするのか、で蛍の光で盛り上がったり(もちろんそんな話はセッションでしていない)

なんかDiscordで活発にわいわいしてました。

MiroでもDiscordでも、好きなところで偶発的に集まってワイワイしている感じが好きですね。

よぉ!人類スタンプ爆誕

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ありがたい限りです。使いどころ…?

みんな使ってください。

 

こんな感じで、色々と参加者側でも生まれるものが多かったセッションのように思います。

 

セッションをふりかえって見えてきた、新しいセッションの姿と改善点

今回のフリカエリ星人のセッションをして、そして再度動画を見直してみて感じたことがいくつかあります。

オンラインでもLIVE感を味わえる、「その場に参加する」セッション

一方的に話をする・聞くだけではない、セッションという「場」に参加してLIVE感を味わうセッションを実現しやすくなってきていると感じています。

これまでは、セッションタイプの大きな分類として

  • 話をする/聞くの一方通行のトークセッション
  • 全員参加型のワークショップセッション

の両極端の2つが主体だったと思います。勿論、参加者が投票したテーマが取り上げられるパネルディスカッションなどの双方の特色を持つセッションもありますが、そういったセッションは少数かつ、「参加者もその場に参加している」という感覚が強いセッションが作りにくいものでした。

ただ、このセッションのように、「参加者がどうするか(聞く・話す・書く・見る)は参加者側に自由に委ねられつつ、その場にいる参加者たちと登壇者によってその場で作り上げられていくコンテンツ」という両方の特性を強く合わせもった形式が、オンラインの強力な配信ツールを使うことで実現しやすくなってきています。

一方通行で話すだけではない、双方性の高いセッションを実現する土壌

このセッションでは、意識的に双方向性を高める工夫をしています。ただ、ここ1-2年、参加者がオンラインでの勉強会・カンファレンス・会議などへの参加することに慣れてきたこともあり、「場を上手に用意すれば、あとは参加者同士で補完する」ことが可能になってきているのでは、と思います。

これまでは入念に場を設計して、導入して、そうしてはじめて参加者同士のインタラクションが生まれてくる、という状況でしたが、RSGT2020, 2021, 2022と進んでいくたびに、インタラクションが高度に行われるようになってきているのを感じています。

これはRSGTだけでなく、普段のフーリー&カエリ―のイベントや、ふりかえり実践会コミュニティのイベントでも同様に感じる変化ですので、オンライン慣れした参加者が多くなってきているのもよい影響を与えているのでしょうね。

「動画をあとで見る」人のための工夫が必要

「その場に行かないと見れないセッションしかない」カンファレンスやイベントが、「参加登録しておけばあとで動画で見直せるセッションが多い」ものへと変遷してきています。

今まではオフラインでしか参加できなかったカンファレンスが、オンライン化・ハイブリッド化が進むことで配信技術・知識が蓄積された結果だと思います。

 

オフライン→オンラインへ進んでいった2020年~2021年では、

オンラインで得られていた参加者体験を、オンライン側でどのように実現するか(または新しい体験をどのように設計するか)

に注力してきましたが、オンラインが当たり前になった今、

オンライン(そのとき参加すること)で得られる参加者体験を、動画で見たときにどのように再現するか

も大切になってくるのだと思います。

実際にカンファレンス終了後にいろんな人とセッションを同時視聴してみて、

  • (動画の視覚的な情報量が多いので)動画のどこを見ればいいのかすぐにわからない
  • 話を聞けばいいのか、見ればいいのかが直感的にぴんとこな

といったご意見をいただきました。

これは、現地参加していることでDisocrod・Miro・現地などで参加者同士で補完されていた情報がなくなったことが「動画を見るだけ」に切り替わって、自分一人で補完するしかなくないため、足りない情報量を補いきれないこと。

また、参加者側が取れる手段が「見る・聞く・話す・書く・手を動かす」から「見る・聞く」だけに限定されること。それによって減る参加時のLIVE感の減衰や、情報量の減少などがあります。

 

Podcastや動画収録などでは、「後から聞く・見ることが前提」のため、視聴者に向けた仕掛けがいくつも取り込まれていました(#ふりかえりamもそう)。それらの仕組みを、カンファレンスのセッションの中でも、登壇者側が取り込むことで、後から見る人たちの理解・満足度を上げることにも直結していくのだと思います。

こうした仕掛けをカンファレンス・勉強会側が行っていくにはまだまだ変化には時間がかかるはずです。登壇者が自分たちで、そうした仕組みを取り込むことも必要になってきているのかもしれません。

 

その場にいる人も、あとで見る人も満足できる驚きのあるコンテンツの必要性

その場にいる人たちは、コンテンツの内容を自分たちで選択して作り上げることができます。その場で参加者の多数決・人気投票などによって選択された内容だからこそ、コンテンツの内容が普遍的なものであったとしても、満足感のある、納得感のあるものになるでしょう。

ただ、あとから見る人はどうでしょうか。コンテンツの選択は自分ではできませんし、納得感も得られにくい。そんな状態で普遍的なコンテンツを見ても「へー、いつものよく聞く話だ」という感覚になってしまいやすいんじゃないか?と思います。

コンテンツ選びの際にも、多数決・人気投票だけでなく、何かしらのカオス(予想不可能ななにか)があることで驚きも生まれてきそうです。そのカオスの種は、登壇者からいきなり投げ込まれるものではなく、参加者から投げ込まれたものであれば、満足感・納得感も得やすく、その場で新しい何かが生まれる期待・わくわく感も出てきそうです。

用意されたコンテンツとしてではなく、その場で一緒に作りこむ意外性の高いコンテンツ。これをやることで、あとから見る人にも驚きのある体験を届けられるかもしれませんね。

 

そしてRSGT2023へ

色々と妄想も膨らんだところで、来年のRSGT2023に向けて、新しい実験をたくさんしていきたいと思います。

フーリー&カエリ―がセッションにやってくるかはわかりません。ただ、双方向性の高い、そして今年ではできなかった新しい体験を、来年のセッションでも作り上げていきたいと思っています。

これからも、応援していいただけると嬉しいです。

【コラム寄稿者募集のお知らせ】ふりかえりに大事な47のこと(仮)

コラム寄稿者募集のお知らせ

ふりかえり実践会より、新たなふりかえり書籍として、「ふりかえり」のTIPSをまとめた本を書こうとしています。 今回は、いろんな人の現場で実践されている「実践知」を集めたオムニバス本にする予定です。 みなさんのふりかえりに関するTIPSを、どんなレベルや粒度でもいいので、是非教えてください!

書籍のターゲット

すでにふりかえりを知っており、実践している人。 「ふりかえりって何?」という人はターゲット外です。 ふりかえりに悩んでいる、ふりかえりをもっと楽しくしたい、そんな人たちに向けて、 「私たちは現場でこんなふりかえりをしているよ!」というのを届けたいです。

書籍イメージ・目次

  1. ふりかえりTIPS(1コラムあたり1~2ページ)
  2. ふりかえりの手法(1コラムあたり1~4ページ)
  3. ふりかえりの実践例(1コラムあたり1~4ページ)
  4. ふりかえりの悩みに回答します

募集内容

以下のいずれかのテーマで、書きたい内容を是非ご寄稿ください。

ふりかえりTIPS

「心構え・マインドセット」「進め方・ファシリテーション」「準備・道具」「その他」など、ふりかえりをするうえでおすすめしたいTIPSをご紹介ください。 1コラムあたり、1~2ページの分量(※1ページあたり800~1200文字程度)でご寄稿ください。

(テーマ例)

  • ふりかえりでは●●を考えることが大事なんだ!
  • ●●に気を付けよう
  • ファシリテーションのテクニック
  • 発散・収束の上手なやりかた
  • リモートふりかえりにおすすめな道具・ツール
  • ツールの便利な機能
  • その他なんでも
ふりかえりの手法

「既存の手法の紹介」「既存のふりかえり手法に対するTIPS」「新しいふりかえりの提案」など、手法にかかわる話を募集します。

1コラムあたり、1~4ページの分量(※1ページあたり800~1200文字程度)でご寄稿ください。 どのような手法なのか、画像も添えていただけるとより伝わりやすくなります。

(テーマ例)

  • 私の現場のKPTのやりかた
  • 手法●●に●●を加えるといいぞ
  • 手法●●の紹介
  • ●●なチームでやってる手法「●●」
  • 新しい手法「●●」を提案
  • その他なんでも
ふりかえりの実践例

「実践例・成功例」「チームの変化」「失敗談とそのふりかえり」など、ふりかえりをやってみてどういう風になったのか、を読んでもらい、真似してもらったり他山の石としてもらうためのコーナーです。

1コラムあたり、1~4ページの分量(※1ページあたり800~1200文字程度)でご寄稿ください。 どのようなチームなのか、チームの背景も含めてご記載ください。 ふりかえりの様子の画像も添えていただけるとより伝わりやすくなります。

(テーマ例)

  • チームでずっとKPTを続けてきての変化
  • はじめて●●をやってみた結果
  • ふりかえりを通じてチームに起こった変化
  • ●●をやってみたけどうまくいかなかった話
  • その他なんでも
ふりかえりの悩み

現場で抱えている悩みを、「フリカエル(キャラクター)」が回答します。 1~4行程度で、ふりかえりの悩みを送ってください!

コラム内容の利用

RSGT2022の下記のセッションでご紹介させていただきます。 https://confengine.com/conferences/regional-scrum-gathering-tokyo-2022/proposal/16135

コラム寄稿者募集へのお礼

書籍完成時に、PDF版+印刷版をお送りします。 原稿料は発生しませんのでご了承ください。

締め切り

第一次募集:12/31までに Twitter(@viva_tweet_x)またはDiscord, Facebook まで参加のご連絡をください。 GitHubへのリンクを送ります。 入稿方法は以下のいずれかで行えます。 第一次締め切りは1/31です。

書籍の発売について

技術書展・技書博などのイベントで発売します。 また、BOOTHにて販売予定です。

書きたい人はこちらへご一報ください

twitter.com

最初から最後までふりかえりに満ちた『ふりかえりカンファレンス』

『ふりかえりカンファレンス』を開催しました

こんにちは。森(びば@viva_tweet_x)です。

2021年4月10日(土)に『ふりかえりカンファレンス』を開催しました。

retrospective.connpass.com

 

日本で(多分)初となる『ふりかえり』に特化したカンファレンスです。

 

この記事では、ふりかえりカンファレンスの発起人であり、スタッフであり、登壇者でもあり、参加者でもある私の目線で、ふりかえりカンファレンスをふりかえっていきます。
この記事を読んで、カンファレンスに参加した皆様だけでなく、ふりかえりに興味を持っている人にも、カンファレンスの楽しさが伝われば嬉しいです。

参加者・登壇者・スタッフの皆様にとっては、この記事によってカンファレンスを思い出し、ふりかえる一助となれば幸いです。

(読むのに必要な時間:10分) 

『ふりかえり』に溢れたカンファレンス

Connpassより引用:

ふりかえりカンファレンスは、 ふりかえりを実践している方々、ふりかえりに興味がある方々に向け、マインドセットや新しい手法の提案などに加えて、ワークショップでふりかえりを体験できるカンファレンスです。

 全世界どこからでも参加ができ、エンジニアに留まらず、どんな職種の方でもどんな業界の方でも、学生も、どなたでもご参加いただける、交流の場を目指しています。ふりかえりを体験したい方、お気軽にご参加ください。

 

上述のとおり、ふりかえりをテーマにした、ふりかえりに関わる人、ふりかえりに関わりたい人のためのカンファレンスです。

オンラインで行われ、一般参加113名、登壇者19名、スタッフ12名計144名にご参加いただきました。参加いただいた皆様、本当にありがとうございます。

 

セッションは『インプットレーン』『アウトプットレーン』の2つのレーンに分かれ、進行していきます。

『インプットレーン』はふりかえりの事例、ファシリテーション方法、マインドセットに関するセッションを中心に集め、『聞いて学ぶ』ことに特化したものを集めています。『アウトプットレーン』はふりかえりの手法の実践、新しい手法の提案、ワークショップなどを集め、『実践して学ぶ』ことに特化したものを集めました。

2つのレーンに分けることで、こうしたカンファレンスに初めて参加する人にとっても、慣れている人にとっても、参加の目的に応じて自由にセッションを選択できるようにしたかったという想いからこのような構成にしました。

セッションは以下のような分類となりました。

  • オープニングキーノート(60分) 1件
  • LT(5分)8件
  • 講演(20分)4件
  • 講演(45分)2件
  • ワーク(10分)2件
  • ワーク(20分)3件
  • ワーク(45分)2件
  • クロージング収録(60分)1件

LT・講演は、時間いっぱい講演を聞くという形式。

ワークは「講演+ワーク」という形式になっており、参加者が実際にふりかえりを体験するような内容です。

ただ、講演セッションにも、参加者とのインタラクションを取り入れたものも多く、参加者に実際にふりかえりを体験できる場もありました。

全セッションがふりかえりの要素(学び+体験)が詰まっているセッションであり、参加者にとって新しい発見が生まれたり、過去をふりかえるきっかけになったと実感しています。

 

また、このカンファレンスの最大の特徴は『ふりかえり』がセッション後に必ず組み込まれていることです。

セッションの合間の休憩の時間は『ふりかえり&休憩』です。

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セッションの合間に挟まれる『ふりかえり』

セッションが終わるとすぐに、参加者全員でセッションのふりかえりをして、学びや気づきを共有する場があります。カンファレンス共通のMiroボードに集まり、セッションのふりかえりを書いていくのです。

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Miroでみんなでふりかえる

セッションで学んだことを、すぐにふりかえる。そしてセッションの最中に感じたことや気持ちをその場に残しておく。そうしておくことで、後でセッションやカンファレンスをふりかえるときに、ふりかえりの効果を最大化できると信じているためです。

この考え方は「フラクタル」のふりかえりフレームワークを採用しています。

qiita.com

 

そして、最後に行われるのは『クロージング収録』という名のカンファレンス全体のふりかえりです。『ふりかえりam』のパーソナリティであり、カンファレンススタッフでもある森・KANEの2人で、インプットレーン・アウトプットレーンの全セッションをふりかえります。

参加者全員にカンファレンス全体のふりかえりを『 ファン・ダン・ラーン(FDL)」』で行いました。この人数全員でふりかえるのは圧巻の一言です。

また、1日のセッションすべてを私たちがふりかえる様子を聞きながら、記憶を引き出し、結びつけ、再構築していきます。

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参加者全員でふりかえるのは圧巻

こうして、ふりかえりのことをひたすら学び、ふりかえりを細かく繰り返し、最後にふりかえりをして、次につなげていく。そんな1日が過ぎていきます。

 

また、カンファレンスの1週間後には「公式後夜祭」として、ふりかえりカンファレンスを参加者で改めてふりかえる機会もあります。
(こちらは参加者限定ですが、空いている方はぜひご参加ください)

retrospective.connpass.com

 

ふりかえりで始まる、ふりかえりで終わる。そんなカンファレンスが『ふりかえりカンファレンス』です。

 

ふりかえりの楽しさ・奥深さを伝えたい

このカンファレンスは、私が2年間、夢に見てきたものの1つでした。


「ふりかえり」に特化した話を1日中話したい。
聞きたい。
実践したい。
そして一緒に語らいたい。
そんなカンファレンスを開いてみたい。


この想いは、実は2019年から心のうちに秘めていました。

きっかけだったのは、当時私がよく参加していたDevLOVEというコミュニティの10周年イベントである『DevLOVE X』。

さまざまな道で活躍されているスペシャリストたちが発表する、まさにお祭りでした。

その頃、私は『ふりかえり実践会』でふりかえりを実践出来るワークショップを定期的に開催したり、『ふりかえり読本 場作り編~ふりかえるその前に~』を書き上げて「楽しいふりかえり」を世に広げるために尽力していました。

 

 

そんな中で「DevLOVE X」が開催される情報を目にしたとき、私の中にある思いが浮かびました。

 

私もお祭り感のあるイベントを開きたい。
私が愛している「ふりかえり」で、これだけの人たちが集まるようになったら、どんなに素晴らしいことだろう。
私も彼らのように誰かに影響を与えられるようになりたい。
そしてそれが「ふりかえりって楽しいんだ」という思いを抱いてくれたら最高だ。

 

当時の私には「カンファレンスを企画する」ことに、自分に出来るのだろうかという不安、人が集まるのだろうかという不安など、不安でいっぱいでした。

これらの想いは誰にも言わずに、そっと閉じ込めていました。

 

そうして時が経ち、『ふりかえり実践会』のイベント実行回数も増え、イベント企画にも慣れていったり、『Regional Scrum Gathering Tokyo』や各地での『スクラムフェス』に参加して、様々な人たちと関わりを広げていくうちに、「この人たちに想いを伝えれば、実現できるかもしれない」という想いが強くなっていきました。

また『ふりかえりam』で何十時間も一緒に収録を続けてきたKANEさんと一緒なら、きっとなんとかなるだろうという信頼もありました。

 

そうして「やってみようかな」という想いを伝え、生まれたのが『ふりかえりカンファレンス』です。

 

カンファレンス企画時から「ふりかえり」を大切にしていく

ふりかえりカンファレンスはこんなふうに始まりました。

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ふりかえりカンファレンスのはじまり

最初に『ふりかえり実践会のDiscord』で想いを伝え、カンファレンス企画・運営に興味のある人を募りました。当時は私が『ふりかえりガイドブック』の執筆で忙しかったのもあり、ベストエフォートで無理なく、スモールスタートで、を信条にして、それを伝えています。

そうして集まってくれた仲間と、最初のミーティングをZoomで行い、HackMDでメモを書き連ねながらカンファレンスの企画をスタートさせました。

 

最初に全員で決めたルールは、こちらです。

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ふりかえりを大事に。

ミーティングの最後には、必ず楽しくふりかえる。これがチームの中心となったルールです。毎回21時にミーティングを開始し、23時に終わる。そんな流れを毎回続けていく中で、21時40分ごろからはふりかえりが始まります。

ミーティングのふりかえりでも「必ず改善しなきゃ」ということもなく、楽しくふりかえりを実践することに注力していました。

全13回行われた運営のミーティング。約26時間の中で、ふりかえりカンファレンスの形が徐々にできあがっていきました。

ふりかえりの中でも、新しい手法が生まれていきました。新しい手法は★をつけています。

 

  1. Fun, Joy, Keep, Learn, Problem, Try, Action★
  2. ORID
  3. ポジティブ星人
  4. 3Ls
  5. ふりかえりカンファレンススタッフチームの心得
  6. Mad(怒), Sad(悲), Glad(喜)
  7. ハピネスレーダー
  8. KPT
  9. ひな祭り(三人上戸)★
  10. 象、死んだ魚、嘔吐
  11. ホワイトデー ★
  12. Fun / Done / Learn
  13. Good & Bad & Next

みんなでふりかえりのやり方をさくっと話し合って、新しい手法を生み出すときには生み出して、hackMDに書いていき、自発的に共有する。その場で新しいActionやバックログが生まれたら、すぐに実行するか、積んでおく。

そんな形で、計13回のふりかえりをしながら、ふりかえりカンファレンスは生まれていきました。

 

カンファレンス企画・運営はアジャイルスクラムな形で

ミーティングにはMiroのボードを使いながら進めていきました。

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企画・運営のMiroの全体像

左の縦長のものがバックログ。毎回打ち合わせの最初に「今後何をすべきか」というバックログを挙げる『プロダクトバックログリファインメント』を行い、「今日何をするか」という『スプリントプランニング』を実施し、打ち合わせの情報はすべてMiroに書き残していきます。そして打ち合わせの最後には『次回以降何をすべきか』が見えてくるので、改めて『プロダクトバックログリファインメント』を行い、最後に『ふりかえり』をして終了。実際にはスクラムでやる、スプリントを重ねる、という意思共有は何もしていませんでしたが、自然とこうした形で進めていきました。

 

カンファレンス運営が初めてのメンバーも多く、分からないことも多かったですが、他のカンファレンスの情報を参考にしてみたり、経験者から話を聞いてみたりしながら、自分たちの出来る範囲を次第に広げていきました。

 

ミーティングも、ミーティング外の参加や活動はベストエフォートです。ミーティングのなかでモブで進めていくのが基本で、ミーティング外で何かを積極的にした、というのはあまりなかったように思います。

私も全13回のミーティングのうち、2回はお休みして他の方に進めていただきましたが、いい感じに進んでいました。ありがとうスタッフの皆さん。

 

スタッフが互いに信頼しあって、自分の出来る範囲を無理なくやる、という「長所を活かし合う」スタイルが、運営でうまくいったポイントかなと思います。

 

なお、あとで運営そのものをふりかえれるかな、とも思い、ミーティングの様子はすべてZoomで録画してYoutubeに上げています(※スタッフ限定でURL公開しています)が、こちらはいつか使われることになるかもしれません。

 

そして、ふりかえり溢れるカンファレンスになった

そして当日。

スタッフの献身的な協力、参加者の盛り上がり、登壇者の素晴らしい発表。これらが化学反応を起こし、すばらしいカンファレンスを行うことができました。

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ふりかえりカンファレンスのみんなのふりかえり全体像。全体像が大きすぎて、キャプチャが取れない。

来年もやりたい。そんな気持ちが出てきたため、来年の開催もする予定です。

今回の登壇者の皆さんにもじっくりお話を聞かせていただきたいとも考えていますので、今後ふりかえりamで登壇者の方に再演していただく機会を作らせていただきたいと思います。

 

 

ふりかえりの楽しさを、広げる。

今後も、私や『ふりかえりカンファレンス』では、ふりかえりの楽しさ・奥深さを広げていきます。ぜひ、みなさんにも、「こういうふりかえりをしてみた」「楽しいやり方を見つけた」「こういう考え方もあるよね」といったものが見つかったら、発信してみてください。

ふりかえりの世界が、これからも広がっていくのを楽しみにしています。

 

Developers Summit 2021 のブースでふりかえりの話をしてきました

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こんにちは。森です。

2021年2月18日-19日に開催された『Developers Summit 2021 』に参加し、ふりかえりの話をしてきました。 また、今回はコミュニティブースにも出展し、色々なふりかえりに関する話や雑談をしてきました。

この記事では、ブースの話をしていきたいと思います。 ブースの中でどういう苦労があったのか、どうやって運営していったのか。 オンラインのブース運営に興味のある人に、この記事が届けば幸いです。 セッションの話は、別途どこかで。

(読むのに必要な時間:5分)

EventInでのコミュニティブースの参加

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1日目、2日目に、休憩の時間が長めにとられています。

12:20~13:05(45分間) 15:25~16:25(60分間)

この105分間×2日分(計210分間)、EventInのブースで様々な企業・コミュニティの人と交流できる場が提供されていました。

私はコミュニティ『ふりかえり実践会』として、ふりかえりにまつわる雑談や悩みなどを話す場を提供していました。

オンラインブースは難しかった

今回、多くの企業やコミュニティが苦戦していたと思います。 その苦戦には、いくつか理由があると思います。

①そもそも見つけにくい

オフラインのデブサミであれば、セッションの合間にふらっと立ち寄ったり、話を聞いたりできるのですが、 オフラインのデブサミでは、そもそもセッション視聴用のサイトと、EventInのサイトが異なります。

オンラインセッションでは4000人を超える参加者が来場されたようですが、EventInに参加している人数は、最大でも250人程度でした。 (上の画像はEventInが最も盛り上がっていた、2日目の休憩時間。これでも228人となっていますね)

②入るのに勇気がいる

オフラインと異なり、セッションに入ってみないとそもそも誰がいるのか見えない状態です。 もちろん、アイコンで写真の表示は可能です。それでも、知らない人のアイコンが表示されていたとしても、一人で話に行くでしょうか。なかなか、それは難しいのではないかと思います。

ブースに1人で待ち受けているところに、ファーストペンギンとして突っ込んでいくのにはすごく勇気がいります。 2人目、3人目となれば、「聞き専(ROM)」でも大丈夫そう、という安心感があるため、その勇気は少しで済むでしょう。

ブース番を1人でやっていた企業やコミュニティは、こうした「ファーストペンギンを待つ」状態になってしまっているのが散見されました。

③営業色が強そう

これはブースの都合上しょうがない…かもしれません。 ブースの説明や、ブースの皆さんがチャットで発信している内容に営業色が強そうで、参加者にとって近寄りがたいというのもあるでしょう。

「〇〇の企業の説明をします」 「〇〇の仕事について興味があれば是非きてください」 「〇〇の採用について話します」

といったような内容がチャットでは常に飛び交っていました。 興味のない人だと近寄りがたい感じがしますよね。

アピールしないと人が来ないかもしれないし、アピールしすぎると人が来ないかもしれない…。 そういう板挟みの中で、ブースの皆さんは頑張っていたように思います。 本当に、お疲れ様でした。

④最大人数が少ない

今回、ブースには10人までしか入れない設定になっていました。 10人って入るのに少し躊躇が必要な人数だと思うんです。 すぐ埋まってしまう可能性もあるし、人数ギリギリのところには入りづらい、というのもあるかもしれません。 実際に雑談の中で出てきましたが、「聞き専の自分が1枠埋めてしまうのもなぁ…」と考える参加者もいたようです。

もうちょっと余裕のある人数設計だと、入りやすかったのかもしれませんね。

このように、様々な要因で、オンラインのブースは難しさがありました。 もちろん、デブサミだけでなく、他のイベントも同様で、「オンラインブースはどうしても人が集まらない…」といった話はよく聞きます。

それでも、よいところはたくさんあった

デブサミの運営の皆様も、色々と配慮したうえで設計していたはずで、試行錯誤している姿も見られました。

①1日目と2日目でコミュニティの設計が変わった

びっくりしました。 1日目は、「企業」ブースと「コミュニティ」ブースでタブが分かれていましたが、 2日目になると、「企業&コミュニティ」に合体していました。

個人的にはコミュニティブースと別々のほうが(集客的には)ありがたかったのですが、 参加者的には一緒になっていたほうが色々回遊できるのでいいんじゃないかと思います。

こうした変更が、スピード感を持って行われているのはとてもよいと思います。

②実行委員やコンテンツ委員の皆さんが来てくれる

にぎやかしとして、実行委員長の近藤さん(ゆうこりん)や、コンテンツ委員のJ.K.さんなど、ブースを巡ってきてくれていました。 これが結構ありがたいんですよね。寂しく一人でやっているときには、かなり心強い。

③チャットでコミュニケーションできる

EventInのいいところとしては、チャットでもコミュニケーションができる点。 マイクやカメラを持たない参加者もいるので、そういう人たちがしゃべっている人たちに混ざろうとすると、チャットになります。 また、マイクがあったとしても、「声を出すのはちょっと…」という人が一定数いるので、そういった人たちの拠り所としてチャットが使えるのは非常によかったと思います。

「ふりかえり実践会」でやったこと

ありがたいことに、1日目はのべ18人、2日目はのべ23人、計41人の方々に来訪していただけました。 毎回顔を出してくれた人もいて、そのたびにふりかえりトークをしたりして、とても嬉しかったです。

なんやかんやで人が集まったのはなんでかなー、と分析してみました。

①名前がゆるい

「ふりかえり実践会」ですからね。名前からしてゆるいです。 企業名よりは人が集まりやすかったのかもしれないですし、「ふりかえり」っていう単語が分かりやすいので、何やってるのかが明確だったのかも。

②宣伝がゆるい

全体チャットでビシッと決まった宣伝文句が流れている中

「セッションのふりかえり、みんなでしましょー。ふりかえり実践会にわいわいしにきてくださーい!」

というゆるい宣伝しかしていませんでした。 宣伝によって人が来たのか、はちょっと分かりませんが、初めましての方も多かったです。

Podcast的に

基本的には入ってきた人と

・セッションのふりかえり(互いに共有) ・ふりかえりの悩み相談 ・アジャイルなどの悩み相談

という内容で話を進めていきました。 話したい人がいるときには対談しつつ、いなければ私がしゃべり続ける形式です。比率は半々くらいですね。 聞き専の人も多いので、チャットに悩みをかいてもらいつつ、基本的には私が一人でずっとしゃべり続けます。 休み時間中、ずっと聞いてくれていた人もいました。ありがとうございます。

③に関しては1年間続けた『ふりかえりam』のスキルが役に立ったなと感じています。

④雑談ベースで悩みも聞く

基本的には雑談ベースで、みんなも聞きたいであろう「セッションのふりかえり」をメインテーマに話を進めていきました。 悩みがある人にはチャットに悩みを書いてもらったうえで、解消していきます。 悩みも10件弱解消していきました。 多くの内容が、私がセッションで話そうとしていた内容が多かったので、セッションの内容を先出しして伝えさせていただくこともありました。 結果として、私が伝えようとしている内容が、みんなが困っていることなんだなぁという実感を得られたのも、とてもよかったです。

みんなが悩んでいたこと

このような悩みが寄せられました。

「どうやってふりかえりを始めればいいのか?」 「ふりかえりがマンネリ化してきているが、どうすればいいのか」 「Problemばかりしかでないふりかえりをどう変えていければいいのか」 「周りの人にふりかえりの効果をどう説明すればいいのか」 「オンラインでふりかえりをうまくやるためには?」

こうした悩みは、多くの人が抱える悩みです。 周りに同じような悩みを持っている人はたくさんいるため、悩みを共有するだけでも、違ったコンテキストでどう解決していったのか、という事例やアドバイスをもらうことが出来ます。

これらの悩みはセッションの中でも伝えています。 是非、似たような悩みを抱えている人がいれば、スライドを見ていただけると幸いです。

speakerdeck.com

また、もっと詳しい内容を『ふりかえりガイドブック』でもしていますので、気になる方は書籍を手に取っていただけると嬉しいです。

www.amazon.co.jp

【書籍発売のお知らせ】アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック

みなさんこんにちは。びば@viva_tweet_xです。

2021年2月17日に書籍『アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック 始め方・ふりかえりの型・手法・マインドセット』が発売されます。

アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック 始め方・ふりかえりの型・手法・マインドセット | 森 一樹 |本 | 通販 | Amazon

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ふりかえりのことを体系的にまとめた商業誌は、書籍「アジャイルレトロスペクティブズ」以来14年ぶりです。今後多くの人が「ふりかえり」を知る・学ぶための足掛かりとなることを願っています。

この記事では、書籍の紹介とともに、書籍を書くに至った経緯や想いなどを紹介していこうと思います。

ふりかえりの本に込めた想い

私がふりかえりに出会ったのは2015年。

炎上したプロジェクトの終了後に、「ふりかえりをするぞ」と言われてやったのが最初です。そのときはProblemだけが大量に出てきました。そして、ふりかえりの結果は活かされずに終わり。うんざりして二度とやりたくないと思った記憶があります。

そこから2年。アジャイル開発に出会い、チームでふりかえりをして衝撃を受けました。

こんなに楽しく、チームに良い変化を起こせる活動があるのか、と。

ふりかえりに魅せられてしまったわけです。

そのときに、ふりかえりを学ぶうえでお世話になったのが書籍「アジャイルレトロスペクティブズ」「これだけ!KPT」。そして、Webサイト「FUN RETROSPECTIVES」「Agile Retrospective Resource Wiki」などです。様々な手法を自分で試して、自分なりにカイゼンして、の繰り返しをしていました。

そうしているうちに、自分に溜まった「ふりかえりの知識」を、他の人にも伝えたいという想いが湧いてきました。ワークショップや講演などで様々な現場・チームにふりかえりのことを伝え続けてきたものを、本という形でも残して、広く伝えたいと思ったのです。

また、私が勉強してきた本やWebサイトの内容は、英語だったり、日本の文化にはしっくりこないものも多数含まれていました。それらを、日本の現場でも読みやすく、使いやすい知識として体系化し、「ふりかえりの楽しさ」を伝えたいという想いで、「ふりかえりガイドブック」は生まれました。

ふりかえりガイドブックの紹介

ふりかえりを「始める」ためのガイドとして

サブタイトルにあるように、始め方・ふりかえりの型・手法・マインドセットをマンガを交えながら解説しています。

特に重点を置いているのは「始め方」です。

アジャイル開発やスクラムに関わる人はどんどん増えています。「ふりかえり(レトロスペクティブ)」も、今後実践する現場が増えていくでしょう。

私はこれまで、現場での導入に苦労したり、やり方がわからず挫折してしまった、という悩みを聞き続けてきました。

  • 「反省会」のイメージが蔓延し、ふりかえりの導入に周囲の賛同が得られなかった人
  • 試してみたものの効果が得られず、ふりかえりの活動が立ち消えてしまった人

そんな悩みが、様々な現場から寄せられています。

こうした悩みに向き合うために、この本は生まれています。 チームに途中から参入したスクラムマスターが、どのようにふりかえりを導入し、定着させていくのか。そんな内容を、マンガを通じて説明しています。

もちろん、導入のケースはマンガの場合以外にもたくさんあります。そんな導入時に躓きやすいポイントを、この本では詳しく解説しています。

ふりかえりを「実践」し続ける人へのガイドとして

この本はふりかえりを既に実践している人にも役立つ本になっています。

など、ふりかえりを広く深く知るための要素をちりばめています。

最初は一通り目を通していただいたら、手元に置いていただいて、ふりかえりの際に読み返す。そんな使い方をしていただければ幸いです。

より強力になった「ふりかえりチートシート

無料配布している「ふりかえりチートシート」。2,000人以上の人たちにDL・ご利用いただいてますので、「見たことがある」という人もいるかもしれません。

ふりかえりを拡張する「ふりかえりチートシート」 - Qiita f:id:viva_tweet_x:20210201145759p:plain

この本では、巻末の付録として、商業誌版の「ふりかえりチートシート」を新規に書き下ろしています

手法の紹介だけにとどまらず、

  • ふりかえりの目的
  • ふりかえりのマインドセット
  • ふりかえりの手法の組み合わせ例

が1枚に収まった、ふりかえりを実践するときや、学びなおすのに最適なチートシートです。

PDFでダウンロードするためのリンクもついていますので、チームとも共有しやすくなっています。

ふりかえりガイドブックに込めた4冊の「知恵」

「ふりかえりガイドブック」には、これまで私が培ってきたふりかえりの知識・知恵をたくさん盛り込んでいます。

「ふりかえりガイドブック」が出来上がるまでには、実は4冊の本が土台となっています。

ふりかえり読本 場作り編~ふりかえるその前に~

hurikaeri.booth.pm

場作りのための考え方と、場作りのための20の手法を載せた本です。この本の「場作り」の大切さへの想いや内容は、「ふりかえりガイドブック」にも継承されています。

ふりかえり読本 学び編~経験を力に変えるふりかえり~

ふりかえりで大事な要素である「学び」に特化した本を書いたのが、「ふりかえり読本 学び編」です。

hurikaeri.booth.pm

こちらは、「経験学習」「学び」に特化したふりかえりの考え方や手法をまとめた本です。自分ひとりで行うふりかえり(リフレクション)として、そしてチームのふりかえり(レトロスペクティブ)として使える手法を両方説明しています。

この本の「学び」に関する考え方や、ふりかえりのマインドセットが、「ふりかえりガイドブック」に受け継がれています。

ふりかえり読本 実践編~型からはじめるふりかえりの守破離

「チームが0からふりかえりを始めるための本」として書き上げたのが、「ふりかえり読本 実践編」です。

hurikaeri.booth.pm

この本では、「ふりかえりの8つの型」に沿って、ふりかえりの手法の組み合わせ方と、その実践方法を詳細に載せています。 1つずつ型を実践していけば、ふりかえりを学びながらチームが成長していけるような構成にしています。

この本の「型」や「手法の組み合わせ」の考え方が、ふりかえりガイドブックをより実践的にしています。また、この本と一緒に作った「ふりかえりチートシート」も、先述のとおり書き下ろしたものが「ふりかえりガイドブック」に入っています。

アジャイルな強いチームを作る チームビルディング超実践ガイド

最後の本が「チームビルディング超実践ガイド」です。

hurikaeri.booth.pm

「チームビルディング」の各種手法を集めた本です。チームを強くするための各種手法を、効果やファシリテーション方法まで細かく記載しています。 この本では「アジャイルなチームとは何か」を定義しています。その「アジャイルなチーム」の考え方が、「ふりかえりガイドブック」の根幹になっています。

ふりかえりガイドブックとこれらの4冊の位置づけ

これらの本の全ては「ふりかえりガイドブック」で語りきれてはいません。4冊で約800ページに渡る内容の中から、ふりかえりを始めるため、そして継続・定着するために大事な部分を抜き出し、加筆し、作り直しています。

ふりかえりガイドブックには書ききれていない、アドバンスドな手法や考え方もたくさんあります。よりふりかえりを深く知りたい、チームビルディングを深く知りたい人は、これらの4冊もお使いいただければ幸いです。

これらのアドバンスドな内容については、別途どこかでお話したり、本にする機会があれば嬉しいなと考えています。

ふりかえりガイドブックに至るまで

これらの4冊の本を書いていきながら、

RSGT2020にて行われた「好きな Agile/ Scrum本」の投票にて、「アジャイル1年生」の好きな本の第4位に「ふりかえり読本 実践編」がランクインしたり、

iwakiri.hatenablog.com

「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK 【増補改訂版】」にふりかえりのコラムを2本書かせていただいたり、

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】 スクラムチームではじめるアジャイル開発 | 西村 直人, 永瀬 美穂, 吉羽 龍太郎 |本 | 通販 | Amazon

「SCRUM MASTER THE BOOK」のレビュワーをさせていただいたり、

SCRUMMASTER THE BOOK 優れたスクラムマスターになるための極意――メタスキル、学習、心理、リーダーシップ | Zuzana Sochova, 大友 聡之, 川口 恭伸, 細澤 あゆみ, 松元 健, 山田 悦朗, 梶原 成親, 秋元 利春, 稲野 和秀, 中村 知成 |本 | 通販 | Amazon

と様々なご縁をいただきながら、「THE BOOK」シリーズの3冊目として「ふりかえりガイドブック」を書き上げ、発売することができました。

持ち込み企画を受け入れていただいた翔泳社の皆様。企画の後押しをしてくれた岩切晃子さん。編集として毎週裏で支えていただいた片岡仁さん、大嶋航平さん、吉井奏さん。そして、素敵なマンガを描いていただいたイラストレーターの亀倉秀人さん。本当に、ありがとうございました。

Special Thanks

この本を作るにあたり、様々な人にお世話になりました。

SCRUM BOOT CAMP THE BOOKの著者であるみなさん(吉羽龍太郎さん、西村直人さん、永瀬美穂さん)。マンガを使ってどのように読者に伝えるのか、どうすれば誤解なく伝えられるのか、そしてこの本の全体の構成をご指導いただきました。ありがとうございます。

また、本書のレビューにご協力いただいた秋元利春さん、稲山文孝さん、小田中育生さん、及部敬雄さん、金山貴泰さん、田嶋健太さん、田中亮さん、原田騎郎さん、堀宏有さん、増田謙太郎さん、kyon_mmさん。みなさんのおかげで、読みやすく、「長く現場で使ってもらえる本」に近づけたと思います。ありがとうございます。

おわりに

是非、この本に関する感想はSNSで #ふりかえりガイドブック でお寄せいただけると幸いです。励みになります。

また、ふりかえりの悩みの相談や、紹介してほしい手法がございましたら、いつでも Twitter @viva_tweet_x までご連絡ください。何かしらの形でお応えできると思います。チーム向け・企業向けの講演・研修等の依頼も、気軽にご相談いただければ幸いです。

最後に、ふりかえりの世界を広げ続けてきた先人たちに感謝いたします。私のふりかえりの世界は、先人たちが書籍や記事、Webサイトという形で伝えてくれたさまざまな情報によって始まり、広がってきました。先人たちの大切にしていたことが、本書によって読者の皆さんにわかりやすく伝わっていれば幸いです。

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】にふりかえりのコラムを書きました

www.shoeisha.co.jp

2020/05/20に、翔泳社から「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK」の増補改訂版がリリースされました。

今回、私はふりかえりに関する2つのコラムを寄贈させていただきました。

SCRUM BOOT CAMP THE BOOKについて

この本は、アジャイルスクラムに入門しようとしている人、悩みを抱えている人たちにとって、勇気を与えてくれる本です。

読者の分身であるボク君が、少しずつスクラムを学び、実践し、成長していきます。そして、様々な場面で起こる「躓き」に対して、ボク君が「困った!どうしよう!」というところから説明がスタートします。この「躓き」は、スクラムを実践するうえで多くの人が経験するであろうものが散りばめられています。

読者のそれぞれの環境やその時々の状況によって、本の中でも心に刺さる場面は異なるでしょう。でも、どの面でも、「そこでも悩みが発生するんだ、してもいいんだ」という共感と、そこから抜け出そうという一歩の始めかたを提示してくれています。

ここから得られる勇気は、きっとどの読者も共通して感じるのではないでしょうか。

私とSCRUM BOOT CAMP THE BOOK

私がこの本を読んだのは2017年4月。私自身がスクラムに取り組み始めたとき、はじめて手に取った本がこの本でした。

スクラムガイドよりも、この本の存在を先に知りました。

当時はまだスクラムチームを立ち上げようとしていた段階で、周りも手探り。そんな中、この本はサクッとよめ、全体像を理解させてくれました。何もわからない状態から、「なんとなく理解した」「動ける」状態にしてくれたのは、この本があってこそだったと思います。

読み始めた時期と同時に、スクラムマスターとして活動を始めたため、ボク君は私の分身でもありました

スクラムにはない「カンバン」という概念を知ったり、ベロシティとは何かを知ったり。躓いたときに読み直してみよう、という本として、チームの本棚にずっと置いてありました。

スクラムの実践を続け、少しずつスクラムのことが分かるような気になってからは、他の本も色々読み漁りました。

エッセンシャルスクラム、カンバン仕事術、エクストリームプログラミング。本から得た知識を試し、改善する、という流れのなかで、私も少しずつスクラムアジャイルの考え方が好きになっていき、生活になじむようになっていきました。

いつしか、色々な人の手に渡りながら、チームの本棚から部署の本棚へと移されたこの本は、たまに読み返すと、「確かにこういう経験をしたなぁ」「次はこうしてみよう」という新たな発見をくれるものでした。

私も、なんだかんだで年に2回は流し読みしていたように思います。

そんな本が、今年、改訂されました。

スクラムの経験を積んでいく中でつながった、著者の西村直人さんとの縁により、コラムを書かせていただく機会をいただくことができました。

SCRUM BOOT CAMP THE BOOKとふりかえり

この本には、「スプリントレトロスペクティブ」「ふりかえり」に関する記載がほとんどありません。

入門となる本でありながら、スクラムのイベントの1つであるスプリントレトロスペクティブには詳しく触れられていません。 この本を読んでスクラムをやってみよう、と思った人は、困ってしまうかもしれません。

今になってみると、詳しく書かれていないのも、なんとなく分かる気がします。 この本に「ふりかえりはこうするんだ」ということが書かれていたら、きっと多くの人はその通りにやってみるでしょう。

ただ、ふりかえりは、きっと最初はうまくいきません。

頭の中に「仮想の正解(理想のふりかえり像)」を思い浮かべてふりかえりをして、その通りにできなくて、「思うようにうまくいかなかった」と感じてしまうのは当然のことです。

そもそも、ふりかえりに正解はないのです。私はそう思っています。

ふりかえりは、探索的な活動です。決まったやり方があるものではなく、チーム皆で形成していく「場」そのものがふりかえりの形になります。

ふりかえりだからカイゼンしないといけない。ふりかえりだからアクションをする人はしっかり決めておかないといけない。そういうことに縛られてしまっては、チームの成長にはいつしか限界が来ます。

あえて答えを見せないことで、「自分たちで答えを探す」「やってみる」「実験してみる」「新しいことに挑戦してみる」というようになってほしい。

そんな気持ちが、著者陣にはあったのかもしれません(勝手に想像してるので違っていたらツッコミをお待ちしています)。

私とSCRUM BOOT CAMP THE BOOKとふりかえり

私は、アジャイルに触れてからずっとふりかえりを探求し続けてきました。

新しい手法を100個以上やってみたり、他のチームにファシリテーションをしてみたり、自分で手法を生み出してみたり、ふりかえりの研修をしてみたり、ふりかえりの本を出してみたり。

最近だとふりかえりに関するPodcast「ふりかえりam」もはじめました。それくらい、ふりかえりがとても楽しく、今でも底が見えない、探求しがいのあるものだと思っているから、探求を今でも続けています。

そんな私だからこそ、これからふりかえりを始めようとする、スクラムをはじめようとする人たちに伝えられるものがあるはずだと思っています。

アジャイルスクラムのなかで、多くの人が最初に手をつけようとする部分は、「ふりかえり」です。

きっと、読者の中にも、ふりかえりについて不安になってしまう人もいる、と考えています。

この本には、そうした読者のために、「ふりかえりのマインドセット」と、最初に知っておいてほしいものを2つのコラムに詰め込みました。

ふりかえりの中では、誰もが迷っていいし、失敗しても問題ありません。

不安にならずに、むしろ楽しい活動として、様々な実験をして、チームを変えていく起点にしてほしい、という想いを込めています。

この本や、コラムを通じて、あなたの不安を少しでも軽くできたら、と思っています。

最後に

SCRUM BOOT CAMP THE BOOKはとても良い本です。

皆さんの不安と同じような不安を、主人公のボク君も感じ、分かち合ってくれます。きっと、前に進む勇気をくれるはずです。

チームに1冊、職場に1冊、是非お手元に置いて、読んでみてください。

www.shoeisha.co.jp

また、5/4(木) 20:00~は、本の発行イベントが開催されます。 お時間のある方は、是非ご参加ください。

connpass.com

※ふりかえりをもっと知りたい!という人は、ふりかえりのみを探求した、こちらのシリーズも一緒にお楽しみいただければ幸いです。 hurikaeri.booth.pm

駆け出しエンジニアのための「ふりかえり」のススメ

はじめに

この記事は、エンジニアを初めて間もない方や、ふりかえりに悩んでいる方に向けた「ふりかえり」の手法を紹介する記事です。

私は、企業向けやコミュニティなどで、大人数向けに新卒向けにふりかえりのワークショップを実施しています。 この内容を共有することで、あなたの成長をより加速させる一助となればと考えています。

対象

  • 新卒の方
  • 駆け出しエンジニア
  • ふりかえりの考え方を深めたい人

資料(後述)は新卒向けに作ってあります。新卒ではない方は、適宜読み替えていただければ幸いです。

資料について

下記をご参照ください。ワークの部分は実際にご自身で手を動かしながら進めていただくことで、より理解が深まります。 また、補足説明を記事内に記載しますので、合わせてお読みください。

成長を加速させるふりかえり実践ワークショップ image.png

資料を利用したり、一部を転記する場合は、出典・クレジットを明記してください。 また、リモートでの研修も実施しておりますので、興味がある方はご連絡ください。

補足説明

p.4

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学業におけるテストとは違い、エンジニアの「仕事」に「これ」といった正解はありません。正解が与えられていた世界から、正解のない世界へと入り込んでいくこととなります。 また、ふりかえりにも「正解」はありません。「正しいふりかえり」というものは存在せず、自分自身の手で、自分にとって最高のやり方を作り上げていく意識が重要です。 まずは、自分のふりかえりのやり方を知るということ。今は、そのやり方で大丈夫です。それに正しい・誤っている、というものはありません。自分の現在地を知ったうえで、ふりかえりを繰り返し成長につなげていけばOKです。そして、自分なりのやり方を追求していきましょう。

p.14

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人は仕事を繰り返すだけでも、少しずつ成長していきます。左から右へと流れる仕事のフローを繰り返すことで、経験が溜まり、少しずつ生み出せる価値は大きくなっていきます。 ただ、そこに「ふりかえり」を意図的に加えることによって、仕事における考え方やプロセス・チームワークなど様々な領域で生まれた新しい気付き・学び・示唆を、新たに仕事に活かすことで、成長を加速させ、より速く、より大きな価値を生み出すことができるようになります。

p.44

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思考のクセは人によって異なります。前のスライドの質問に対して、直感的にどのような回答をするかどうか、どのように捉えたかは、千差万別です。その回答には、「正しい」「誤り」はありません。大切なのは、自分自身の思考の癖を知ること。どのような視点からモノを見やすいのか、ということを知ったうえで、それ以外の視点でも物事を観察するようにしてみてください。

p.63

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あくまで、このシートは「型」でしかありません。最初は型を真似てみて、自分なりのやりかたにカイゼンしていきましょう。YWTにこだわる必要すらありません。KPTにしてみたり、他の手法を試してみるなど、様々なやり方を試してみてください。

よくある質問

Q. なぜ「振り返り」ではなく「ふりかえり」と表記しているのでしょうか

「振り返り」と表記した場合、堅いイメージを持たれやすいほか、「振り返り=反省会」というイメージを持っている方が多いため、そうしたイメージを払しょくするために、「ふりかえり」とひらがなで表記するようにしています。 「これだけ!KPT」の著者である天野勝さんから影響を受けているほか、「ふりかえり」がなぜ「振り返り」ではなく「ふりかえり」かの記事にも影響を受けています。どちらも、リスペクトしたうえで、「ふりかえり」と表記しています。

Q. ふりかえりをどのような単位ででやるといいのでしょうか

「ひとりで」「チームで」「グループ・組織で」「プロジェクトで」といった単位でそれぞれ行うとよいでしょう。 チームのふりかえりについてはふりかえりワークショップ~実践&実践~を参考にしてください。 また、プロジェクトのふりかえりについてはプロジェクトのふりかえりの進め方の例(改善版)で進め方や考え方を紹介しています。

Q. 一人で正しいふりかえりができるかが不安です

正しいふりかえり、というものは存在しません。自分のやり方が気になるのであれば、他の人と一緒にふりかえりをしたり、他人にふりかえりの内容を聞いてもらって、フィードバックを貰うとよいでしょう。

Q. どのように習慣付けをすればよいでしょうか

習慣化についてはスライド「過去をふりかえり未来を創る」が参考になります。 お勧めは、ルーチン化してしまうことです。毎日同じ時間にふりかえりをするよう、スケジュール帳に入れたり、botで自分に通知したりすることで、慣れないうちは受動的にでもふりかえりが出来るトリガーを作ります。

Q.ふりかえりの様々なやり方が知りたい

ひとりのふりかえりでは、日報・日記といった形式でも行えます。チームでのふりかえりの手法も、ひとりのふりかえりに適応できるものが数多く存在します。 様々な手法を知りたい方は、ふりかえりを拡張する「ふりかえりチートシート」をご参照ください。 ひとりのふりかえりに関する手法を詳しく知りたい方は、ふりかえり読本 学び編~経験を力に変えるふりかえり~をご参照ください。

Q. 成功したときのふりかえりと、失敗したときのやり方は異なりますか?

ひとりのふりかえりにおいては、自分のやりやすい方法でふりかえれば問題ありません。 思考の特性によってもやりやすい手法は違いますので、様々な手法を試してみるのがよいでしょう。 簡単な選択肢としては、KPTかYWTがあります。それらの違いについては「KPTとYWTの違いは?~KPTがうまくいかない理由と、YWTの特性を考える」をご参照ください。

Q. 時間がないときでも簡易的に使えるふりかえりツールはありますか?

ツールを使うよりは、まずは手を動かしてふりかえりをすることをオススメします。 時間がなければ、頭の中でふりかえるだけでも十分効果があります。 ツールを使う場合は、ツールに振り回されないように(手段と目的が逆転しないように)しましょう

Q. 授業の復習やふりかえりと仕事のふりかえりの違いは何でしょうか

学校における「復習」は、今まで習った内容を「見直す」「記憶し直す」という活動のイメージが強いです。 協調学習として用いられる学校における「ふりかえり」は、仕事におけるふりかえりと差はあまりないと考えています。 次にどのように活かすか、というところまでを考えるのが、「復習」と「ふりかえり」の違いだと考えます。

Q. ふりかえるとやるべきものがどんどん増えてしまいます

「やらないことを決める」のもふりかえりの中で行います。やるべきことが増えすぎるのであれば、無駄を減らす、行動をなくす、という選択肢を検討しましょう。

おわりに

自分なりのやりかたで楽しくふりかえりを行い、成長を加速させていきましょう!