ふりかえり実践会

「ふりかえり実践会」の活動紹介ページです

「あそぶ」がふりかえりを変える~ふりかえりカンファレンス2026 開催レポート

こんにちは、ふりかえり実践会 ならびに ふりかえりカンファレンス主催のびばです。

今回は ふりかえりカンファレンス2026(#ふりかえり実践会)の開催レポートをお届けします。

私自身がカンファレンスの主催者でもあるので、参加レポートというよりは「作った側からのふりかえり」としてお伝えしていきます。

ふりかえりカンファレンス2026のキービジュアル


6回目、そして初の現地のみ開催

ふりかえりカンファレンスは 2026年4月11日(土) に開催し、今回で6回目となりました。

第1回(2021年)はコロナ禍のただ中ということもあり、オンラインのみでのスタート。 4回目(2024年)からは、現地とオンラインのハイブリッド開催に移行しました。

ただ、このハイブリッド設計は一般的なものとは少し違いました。 「現地の様子をオンラインで流す」のではなく、現地とオンラインの体験を完全に分離する設計にしたのです。

現地参加者はキーノート+OST+クロージング、オンライン参加者はキーノート+オンラインセッション+クロージング、とそれぞれの場ならではの良さを追求してきました。

よくあるハイブリッドカンファレンスでは「オンラインの人も、結局現地の方が体験がいいよね」となりがちです。 そうならないための設計を続けてきた4〜5回目で、ある程度の成功体験を積めたこともあり、今年は「一度思い切り現地のみに振り切ってみよう」「スタッフも新しいことに挑戦したい」という気持ちから、現地開催のみに踏み切りました。


テーマ「ふりかえってあそぼ」が生まれるまで

毎年、カンファレンスのテーマは「守→破→離→守→破→…」もしくは「hop→step→jump→hop→…」というサイクルで設計しています。

これまでのテーマを振り返ってみると、こんな歴史があります。

  • 2021年:君も今日からフリカエル
  • 2022年:しる、みる、つくる、フリカエル
  • 2023年:ふりかえりに味変を!
  • 2024年:コネクト
  • 2025年:たちカエル
  • 2026年:ふりかえってあそぼ

今年は「離」もしくは「jump」にあたる年。 ふりかえりをより広くの人に知ってもらいたい、体験してもらいたいという気持ちが高まっていたときに、ふと浮かんだのが「あそぶ」というキーワードでした。

その言葉から自然と連想したのが、私たちスタッフが子供時代にお世話になったNHKの工作番組「つくってあそぼ」。

そこからインスピレーションを受けて、今年のテーマ「ふりかえってあそぼ」が生まれました。


キーノートはわくわくさんでおなじみ久保田雅人さん!

テーマが決まったとき、わくわくさんでおなじみ久保田雅人さんにキーノートをお願いできたら最高だな、という夢が生まれました。

ただ、その時点では「さすがにあのわくわくさんを簡単に呼べるわけがない…」と半ば諦めていました。

ダメ元で芸能関係の講演オファーサイトからメールを送ってみたところ、なんと1日後には返事が届き、とんとん拍子でOKをいただけることに! 本当に驚きました。

久保田雅人さんのキーノートは、「子供時代に戻ってあそぶ・たのしむ工作教室」。 色画用紙を真っすぐに切るだけで作れる工作を、参加者全員で体験しました。

色とりどりの画用紙を切って貼って、童心に戻る

「紙を切るだけで遊べちゃう」というシンプルだけど忘れかけていた感覚を、100名近い参加者みんなで味わう。 そんな時間になりました。

最後には、久保田雅人さんが作ってくれたネコさんとブタさんの風船を会場のみんなでリレーするゲームで白熱しました。

ゴミ袋を2枚繋げただけで、ふわーっと膨らむ風船ができちゃうんです


「あそぶ」とふりかえりのつながり

なぜ「あそぶ」がふりかえりに大切なのか。それには理由があります。

「あそぶ」という姿勢は、ふりかえりの中でアイデアを活性化させ、チームの常識を打ち破るような発想を生み出すのに欠かせません。 また、大人になるにつれて身についてしまった羞恥心によって、「なんでもやってみる」という感覚が薄れていきます。 あそぶことは、その感覚を取り戻すきっかけになります。

業務の中で初めてのことをするのって、とても怖いことだと思います。 失敗すると誰かに損害を与えてしまう恐怖、遅延などを引き起こして周囲との関係性を損なってしまうリスク。 そういったしがらみの中で、「ふりかえりでも失敗できない」と感じてしまう人や、失敗が許されない雰囲気の会社に勤めている人も、たくさんいます。

だからこそ、このカンファレンスではそういったしがらみから離れて、失敗してもまた立ち上がればいい場所を作りたかった。

砂場で山を作るのがうまくいかなくても、穴を掘ってみたり、水を流してみたりしながらあそんでいい。 そんな思いから、今年のカンファレンスには「安心砂場」というレーン(セッション区分)が生まれました。

安心砂場は、ワークショップが初めての人でもファシリテーションに挑戦でき、安心して失敗できる場です。


カンファレンスの全体設計

カンファレンスの流れは、毎年一貫しています。

キーノート → ワークショップ/OST → LT → クロージングふりかえり

今年は従来あったトークセッション形式を廃止し、すべてのコンテンツをワークショップもしくはOSTに統一しました。 「ふりかえってあそぼ」というテーマに合わせて、聴くだけでなく体を動かし、手を動かし、人と話す体験を徹底的に重視した設計です。

今年のセッション区分は以下の5つです。

  • 話してあそぼ(OST形式のトーク)
  • 体を動かしてあそぼ(身体的なアクティビティ)
  • 安心砂場であそぼ(初心者でも安心して挑戦できるワークショップ)
  • 安心砂場OST(参加者が自由にテーマを立てて話すOST)
  • LTしてあそぼ(ライトニングトーク)

ワークショップはすべて60分で構成され、事前に10分の準備時間、事後に10分のふりかえり時間が設けられています。 OSTはすべて30分で、20分のコンテンツ実施+10分のふりかえり時間という設計です。

「ふりかえる」というアクション自体が、セッションの構造の中に組み込まれています。


クロージングふりかえり:今年は「つなぐ」

ふりかえりカンファレンスといえばクロージングふりかえり、と多くの方からお声をいただいてきました。

これまでのクロージングふりかえりは、ふりかえり星人の「フーリー」と「カエリー」がそれぞれオンライン側・現地側に参加し、その日のすべてのセッションをトーク形式でつないでいくというものでした。 オンライン側でどんなセッションがあったか、現地のOSTではどんな会話が生まれたか。 キーノートからLTまで、カンファレンスのすべてに触れながら「ふりかえりカンファレンスそのものをふりかえる」という設計です。

オンラインの参加者は「次は現地に行きたい」と感じ、現地の参加者は「オンラインのセッションも参加したかった」と感じる。 体験を分離しながらも、最後に一体感をつくりだす象徴的なセッションでした。

今年のクロージングふりかえりは、現地のみということもあり、設計を一新しました。

参加者それぞれが「今日、どの場所で最も心が輝いたのか」を心に思い浮かべ、実際にその場へ足を運び、そこで出会った人たちと語り合います。 そして語った内容を、会場100名全員へバトンリレーのようにつないでいく。 その話を聞いて生まれた新たな「やりたい」という熱を、1枚のカードに書いてアクションとして持ち帰る。

22名の方がそれぞれのふりかえりを語り、繋いでくれました

各々があそびながら得た学びを「つなぐ」設計です。 参加者アンケートでも「クロージングで一体感が生まれた体験が感動的だった」という声をいただきました。


セッションの全体像

当日は、1時間のワークショップが10件、2時間の安心砂場OSTが1件実施されました。

ワークショップはオープンプロポーザル形式で採択されたものが、各会場で行われました。

「体を使ってあそぼ」レーンでは、がっつり体を使ったワークを楽しんでいました。

OSTでは参加者から16のテーマが上がりました。 自分たちで話したいテーマを自分たちで立てて、自分たちで集まって話す。 その数と多様さに、ふりかえりへの熱量を感じています。

OSTでたくさんの付箋を使った議論が行われました

LTは5本登壇いただきました。 短い時間の中にも、それぞれの現場でのふりかえりの実践や気づきが詰まった発表が続き、会場を大いに盛り上げてくれました。

セッションの採択にあたっては、6年前から存在する6つのペルソナ(人格)でウォークスルーを行っています。 それぞれのペルソナが「どのセッションに行きたいか」を検討し、行き先が自然と分散するような組み合わせになっているかを確認しながら設計しています。

毎年セッションの並び順決めを手伝ってくれる6人のペルソナたち

「ミソノさんはこのセッション絶対興味あるよね」そんな話をしながら、誰がどこのセッションに興味があるかを想像していきます

その結果、参加者からは「同じ時間帯に参加したいワークショップが重なってしまって選べない」「自分が登壇するワークショップと、参加したいワークショップの時間が被ってしまった」といった声をいただきました。

心苦しい気持ちもありますが、裏を返せば、それだけ魅力的なセッションが揃っていたということだと思っています。 意図的に「どれに行くか迷ってしまう」ようにしているので、ある意味では設計通りでもあります。


会場設計:すべてが見渡せる1つの空間

今年の会場は、すべてのワークショップが壁も仕切りもない1つの空間の中で同時に走るという設計でした。

参加者は自由に移動し、気になるセッションに自由に参加できます。 道具はすべて自分たちで持ち出して、ワークが終わったら片づけをする。 座って行うワークだけでなく、立って体を動かすワーク、ソファ席でゆったり話すセッション、カウンターで立ち話をする空間など、さまざまな過ごし方ができるスペースでした。

午後、マーケットプレイスが出来上がり、5つ以上のセッションが並行して走り始めたとき、参加者が各テーブルに分散してそれぞれ自律的にワークの準備を始めました。

ホワイトボード4台を横に並べた、自由度の高いマーケットプレイス

複数のワークショップやOSTテーマが同時並行で行われる空間

ソファでゆったり座りながらワークをする参加者たち

その様子を後ろから眺めたとき、正直、鳥肌が立ちました。

OSTは何度もさまざまなイベントでやってきましたが、ワークショップも含めて、仕切りのない1つの会場で同時並行で行われる体験は初めてです。

全レーンで人が分散し、それぞれのディスプレイに参加者がかぶりついてワークの説明を聞いている。 そして、どのセッションからも「楽しかった」という声が聞こえてくる。

あの光景は、今年のカンファレンスで最も印象に残った瞬間の1つです。

ちなみに裏話をすると、今回のワークショップ道具は段ボール4箱分。 それを私が自宅からタクシーで全部運び込みました。 ホワイトボード7枚をフロアをまたいで会場に持ち込むのも一苦労で、準備と片付けはなかなかの体力勝負でした……。


金額設計:例年よりも少し高めの金額

これまでのふりかえりカンファレンスは、オンライン1,000円・オフライン3,000円という価格設定でした。

今回は現地のみの開催ということもあり、一人5,000円に設定しました。

ワークショップで使う道具類をこちらで準備したり、実績のあるおいしいランチやコーヒー・おやつを提供したりと、参加者の体験をできる限り豊かにしようとすると、5,000円でもほぼトントン、という水準です。

今回は、キーノートの講演料やOST・ワークショップ向けの道具購入で予想以上の費用がかかり、大幅な赤字となっています。 これまでの5年間で積み上げてきた予備予算があったからこそ補填できましたが、6年間トータルでほぼプラマイゼロという状況です。

赤字になったことへのネガティブな気持ちはありません。 持ち越し金をあまり作りたくなかったというのもありますし、参加者のみなさんに最高の体験を届けるための投資だったと思っています。 来年に向けての金額設計は、改めて検討していくつもりです。

また、これまでは登壇者の方には参加費を返金してきました。 ただ、今回のように登壇者が多くなってくると、全員ゼロにするのは今後難しくなってきます。 とはいえ、登壇者の方はほぼ全員、事前にチケットを購入いただいていた方たちばかりです。 そういった方たちへの感謝の気持ちは、形を変えながらでも伝えていきたいと思っています。

登壇者向けにTシャツを作るという案は2〜3年前からあるものの、予算の関係上ずっとpendingのままです。 どこかでは実現したいと思っています!


参加者のふりかえり(当日&アンケートより)

カンファレンス終了後にアンケートを取得し、94名中43名の方からご回答いただきました(回答率:約46%)。

参加者数:現地参加者として過去最高

今年の参加者数は、事前登録98名・当日参加者94名・スタッフ12名(参加率96%、計106名)。 現地参加者数としては過去最高となりました。

開会時に初参加の方に手を挙げていただいたところ、なんと半数近くが初参加者でした。

初参加者が半数以上!

これまでのカンファレンスでは新規参加者が3割ほどでしたが、今回は5割。 参加者の声を聞くと、「知り合いに勧められた」「一緒に来た」という方が多く、リピーターの方たちが周りの人を誘ってくれたことが伝わってきました。

前回(2025年)の現地参加者は約40名でしたから、今回は約2.5倍の規模です。 しかも、リピーターも新規も両方が大幅に増えているのが嬉しいところです。

なかにはスタッフを除いて6年連続で参加してくれている方も4〜5名いらっしゃって、そういった方たちの顔を見るたびに、ふりかえりの輪がじわじわと広がっていることを感じています。

来場地域

遠方からの参加者も数多い

首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)が全体の約84%を占めつつも、愛知・京都・大阪・福岡・長野と、遠方からお越しいただいた方も多くいらっしゃいました。

参加理由

参加理由も様々

「ふりかえりの話に興味があった」がトップ。次いで「過去の体験がよかった」「キーノートに興味があった」という結果で、わくわくさんでおなじみ久保田雅人さんのキーノートが参加の後押しをしてくれた方も多くいらっしゃいました。 「誰かと話したかった」「仲間を見つけたかった」という声も多く、現地ならではのつながりを求めて来てくださった方が多いことが伝わってきます。

開催形態について

次回の開催形態に求めるもの

「オフラインのみがよい」が過半数の24名。 現地のみに振り切った判断を、参加者の方たちも肯定的に受け取ってくれていたようです。 一方でハイブリッドを求める声も12名あり、来年に向けて検討していきたいと思っています。

職種

近しい職種をまとめると、以下のとおりです。

幅広い職種の方々が参加

その他の内訳はこの通り。

  • BPOビジネスリーダー
  • BizDev
  • 教員
  • 医師
  • 研究開発
  • マーケター

エンジニア・スクラムマスター・アジャイルコーチが多い一方で、教員・医師・マーケターなど、IT職以外の方も参加してくださっています。 アンケート非回答者の中にも上記以外の職種の方もいらっしゃいました。 ふりかえりが、職種や業界を超えた実践として広がっていることを実感しています。

業種・業態

IT業界だけでなく、多種多様な業種の方が来場

情報通信業が約58%を占めていますが、製造・金融・医療・教育など多様な業種からご参加いただいています。

参加回数

初参加の方も、継続参加の方も多いカンファレンスとなりました

回答者43名の参加回数は、初参加(1回目)が16名と最多。 2回目10名、3回目・4回目がそれぞれ7名、6回目が3名という結果でした。

初参加が全体の約37%を占める一方、4回以上のリピーターも23%にのぼります。 「知り合いに誘われて初めて来た」という方と、「毎年来ている」という方が共存しているのが、ふりかえりカンファレンスらしさだと感じています。

なお、今回のカンファレンスは6回目ですが、5回目の回答が0名なのは、前回(2025年)がオンライン+現地ハイブリッド開催だったため、現地参加者の母数が少なかったことが一因かもしれません。

みんなのアクション

クロージングふりかえりで決めた「アクション」について、印象的なものをいくつかご紹介します。

  • 「傾聴する、解釈しない。実践中!」
  • 「深呼吸する。できた!」
  • 「ふりかえりのファシリテーターを持ち回りにする→できた」
  • 「仕事にあそびの要素を取り入れる。アイスブレイクに活用してます」
  • 「高校生の息子とわくわくさんの工作をする。今週末やります!」
  • 「インプロを伝える。種まきはできた、ここからです!」
  • 「今関わっているプロジェクトのふりかえりでいつもと違うふりかえりをしてみる」
  • 「この場で得られた体験(手法)を持ち帰り、即現場で実践・検証しました!」
  • 「次回のふりかえりカンファレンスに会社のメンバーを連れてくる」
  • 「チームの状況を見る!でしたがまだできておりません」

すでに実践できた方も、これから動き出す方も、それぞれのペースで前に進んでいる姿が伝わってきます。 カンファレンスが終わった後も、みんなのふりかえりは続いています。

コメントより

「初参加でしたが、頭からお尻まで『たのしくふりかえってまなぶ』コンセプトが感じられてとても良い時間を過ごせました」

「1日、それぞれいろんな場所でいろんなことをして過ごしたけど、クロージングで一体感が生まれた体験が感動的でした!」

「広い一部屋で全て並行で進行する形式も、他のセッションの様子や盛り上がりも感じられて、全体としての盛り上がった雰囲気を作り出していたと思う」

「ほんとに素敵な時間と空間でした」

参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました。


スポンサーのみなさまへ

ふりかえりカンファレンス2026は、素晴らしいスポンサーの方々のご支援により成り立っています。 心より感謝申し上げます。

他のカンファレンスと異なり、特殊なスポンサーラインナップになっています。 どこかの企業に「お金を出していただき、その分会社の宣伝などでの返礼とする」のではなく、スポンサーとも一緒に作り上げていくようなカンファレンスにしています。 今年もスポンサーは公募しておらず、運営側からお願いする(もしくは企業様から手を上げていただく)ことで成り立っています。 本当にありがとうございます。

会場スポンサー:株式会社SHIFT様

今回の会場は、株式会社SHIFT様に新宿のカフェスペースをご提供いただきました。

現地でワークショップやOSTが複数の場所で行えて、それぞれが連動できる。そんな会場を探し続けている中で、今年はまさに理想の空間を提供いただきました。

スタッフを含む120名が入り、全員でワークをしても大丈夫な広々とした環境です。 仕切りがなく、ワークショップをしているときも横や遠くで何をやっているかの雰囲気が伝わってくる空間。 座って行うワークだけでなく、立って体を動かすワーク、ソファ席でゆったり話す、カウンターで立ち話をする、と様々な過ごし方ができるスペースでした。

壁も仕切りもない1つの空間ですべてが混然としながらも調和していました。

今年のカンファレンスの体験を象徴するような会場を提供いただき、本当にありがとうございました。

ソングスポンサー:株式会社KDDIアジャイル開発センター様

毎年ふりかえりカンファレンスに楽曲を提供いただいているKAG様。 今年はふりかえりカンファレンスのジングルとテーマソングを提供いただきました。

「ソングスポンサー」という言葉をGoogleで検索しても、ふりかえりカンファレンスくらいしか出てこないほど、ふりかえりカンファレンス特有の取り組みです。 「Fun Done Learnのうた」や「焼肉レトロスペクティブのうた」など、ふりかえりに関連するさまざまな歌を届け続けてくれている中島さんに、今年もお願いさせていただきました。

テーマソングは、ワークショップの中で参加者が作詞し、クロージングの時間にライブで歌っていただくという、まさに「あそぶ」を体現したセッションとして実施されました。 参加者がONY(起こっていること/望んでいること/やってみること)を共有し、その言葉をもとに生まれた歌詞。 素敵なメロディラインと歌詞で、会場の一体感をさらに高めてくれました。

「歌を作る」ということ自体にものすごいパワーが必要ですし、無償での提供にも関わらず引き受けていただいて、有難い限りです。 楽曲はいずれ公開される予定ですので、ぜひお楽しみに!

中島さん本人による記事もぜひご覧ください。

ふりかえりカンファレンスのうた(中島さん note)

Miroスポンサー:株式会社野村総合研究所様

NRI様には、Miroのライセンスを発行いただいています。 今回は現地会場のみの開催のため当日のMiro活用はありませんでしたが、カンファレンスの企画・運営の準備段階でヘビーユースさせていただきました。

ふりかえりカンファレンスの運営は、Miroがないと成り立ちません。

隔週で行われるスタッフミーティングでは、まず全員がMiroを開くところから始まります。 Miro上で準備のためのバックログ管理が行われ、スタッフは上から順にバックログを消化していく。 毎年毎年バックログは最新化されていき、その場に参加できているスタッフが上から順にやっていくだけでカンファレンスが立ち上がります。

既に2027年の準備もばっちりなMiroボード

前回参加していなかったとしても決定事項はすべて可視化されており、ミーティングに参加すれば、そのときにすべきことをみんなでわいわい話しながらやるという状態が出来上がっています。 本当にありがとうございます。

NRI様のMiroコミュニティ支援はこちらからご覧いただけます。 https://aslead.nri.co.jp/products/miro/community/

Confengineスポンサー:一般社団法人スクラムギャザリング東京実行委員会様

セッションのスケジュール管理やオープンプロポーザルのCfP(Call for Proposals)の運営に利用しているConfengineは、有償のプラットフォームです。 スクラムギャザリング東京実行委員会様には、毎年ふりかえりカンファレンスで利用できるよう環境を提供いただいています。

例年はZoomもお借りしていましたが、今回は現地会場のみの関係でConfengineの提供をいただきました。 継続的なご支援に、心より感謝しています。


参加者の声・ブログ・スライドまとめ

参加者のみなさんが、ブログや記事・スライドを公開してくださっています。 ぜひあわせてご覧ください!(随時更新予定)

参加レポート・感想

登壇・LT・ワークショップ関連

スポンサー・運営関連

スライド・資料まとめ

他にも書いてくださった方がいれば、ぜひ教えてください!


来年に向けて、また一歩ずつ積み上げていきます。 引き続き、ふりかえりカンファレンスをよろしくお願いします!

SHIFTに入社しました

2ヶ月のサバティカルを経て、SHIFTに入社しました。

直接お会いした人にはお話はしていて、みんなから驚きの声をいただきます。QAやテストの会社というイメージはありますが、私はそういう仕事やらなさそうだよね、と。私も驚いてます。ただ、やれることはたくさんありそう!と感じています。

まだ入社後の研修期間のため、詳しい仕事はこれから、という感じではありますが、「日本のITをかっこよく」と新卒の頃に抱いた想いはそのままに、これまで出会った人たちともコワークできるようなスキームを考えていきたいと思っています。

1日目から業務日報でふりかえりできたのでほくほくです。 赤い会社でも黄色い人なのは変わらないです!

また落ち着いたらいろんな発信も続けていきますので、今後ともよろしくお願いします!

NRIを退職しました

2025年5月末を持って、株式会社野村総合研究所(NRI)を退職しました。12年と2か月の間、働かせていただき、人生にとってかけがえのない経験をさせていただきました。本当にありがとうございました。

退職のきっかけ・理由

後ろ向きな理由はありません。

私が立ち上げた事業も軌道に乗り、リファラルで入社してくれたメンバーも自立し、私と一緒に働いてくれていた派遣や社員のメンバーの皆も、事業を任せられるくらいに成長し、私の中での一区切りがついていた、というのが大きかったと思います。

3月にキーノートをさせていただいたスクラムフェス神奈川の中で、人生のふりかえりをして、自分が次の新しいステージへと歩みを進めることに対しての決意が固まったのもありました。 speakerdeck.com

今後は、日本へ、そして子世代へ、自分の培ったものを使って貢献していけるような仕事を作っていきます。

これまで繋がらせていただいた皆さんとも、今後もよき変革のパートナーとして情報交換を続けさせていただければと思います。

NRIで経験できたこと

人生のふりかえりをしたり、自身の経歴書を書いたりしている中で培ってきたものや経験したものを言語化してみたのですが、方向性が分からなくなるレベルで多様なことを経験できました。

  • ソフトウェア開発プロジェクトにおける、要件定義~設計~開発~テスト~リリース~保守までの全工程を自分の手で携わったり
  • PMOとしての活動や、PMとしての半年~1年がかりでのチーム統制・プロジェクト推進
  • 社内のアジャイル開発の黎明期における社内推進や、お客様への提案と支援
  • PdMとして0→1の事業の多数の立ち上げ、投資、そして撤退
  • プロダクトを販売するためのマーケティング・ブランディング・営業・カスタマーサクセス・カスタマーサポート
  • お客様のCxOへの提案や、協業体制の構築
  • 社内の部長層との交渉と部間での協業体制の確立
  • 派遣・委託・社員含めたメンバーの組織・人財マネジメント
  • 全社・本部・部内などの各レイヤーでの人材育成
  • リファラル等を含めた人材戦略へのアプローチ

などなど。書ききれない。

手を挙げればやりたい仕事を見つけられる、手を挙げなくても無限に仕事がある(人が足りない)、という環境は、成長していくうえでとてもよい環境でした。

労務自体は、山谷はありましたが、最後の2年間はほぼ残業なし。事業に本気で向き合いつつも、家庭と両立することができたのは周囲のサポートのおかげです。ありがとうございます。

NRIの最高だったところ

上にも書いたような、大企業の中で仕事を構成する要素をほぼ一通り経験できたことが大きいです。どうしても大企業の中だと、自分に与えられた仕事の範囲やその周囲くらいしか見渡せないような権限の与えられ方をする場合も多いかと思いますが、自分から手を伸ばせば(もしくはスキルが上がるにつれ自然と)より大きな範囲を見渡せるような権限と仕事が作れます。

あとは働いている人たちの本気度や真摯さも心地よく、お客様のためにどうしようか、会社のためにどうしようか、というのを喧々諤々な議論が常にできるというのもよかったです。

福利厚生や給与面は言わずもがな。

別のキャリアを歩むというチャレンジを選択しなければ、NRIに残り続けるという選択肢も私の中では大いにありました。

いい会社だった…(しみじみ)

自分の事業と組織作りをした最後の5年間

最後の5年間は「Miro」というプロダクトを中心に、複数のプロダクトを自身が持っていました。そして、私と一緒に働いてくれていたメンバーにも、1人が1つのプロダクトオーナーをやってもらい、それらを後押しするような仕組みづくりと組織作りをしていました。

Miroについては、2020年頃、国内での展開がまだされていない状態から、Miro本社へラブコールを毎月のように送り、1年かけてようやく国内ビジネスのスタートにこぎつけることができました。ミロ・ジャパン合同会社が出来た当初から、最初かつ最大のパートナーとして、日本におけるMiro市場を共に拡大していくことに尽力してきました。私自身Miroはヘヴィユーザーでしたし、エバンジェリストとしても、1ユーザーとしても、そしてプロダクトオーナーとしても、色々な経験をメンバーやMiro社の皆さんと積みながら、成長しつつここまでこれました。

全世界でもNo.1の販売実績数になれた、というのも自身の成果として、そして頑張ってくれたチームの成果として誇りに思っています。

市場を切り開いていくという仕事は、うまくいくこともあれば勿論うまくいかないこともたくさんあります。

そんな中でも、人一人ひとりの可能性を信じ、各々に見合った仕事を探し、作り、事業全体として拡大していくことを信条として、この5年間突き進んできて、結果を残せたというのは大変喜ばしく感じています。

私が作った「オキザリス」というチームには、「母の優しさ」「誰も置いていかない」といった花言葉を由来として名づけをしました。 その名前に恥じないような動きがきっと出来ていたと信じています。

私はオキザリスから離れてしまいますが、私がいた事業や組織は、やりがいのある仕事と、素敵なメンバーばかりです。 もし組織や仕事に興味がある方がいれば、是非ご紹介させていただき繋げさせていただければと思っていますので、気軽にお声がけください。

サバティカル期間中にしていたこと

4月~5月の2か月間は、有給消化をしつつ、ひたすらいろんな人と話していました。

平均1日1.5人と話しています(2日で3人計算)。

これまでの仕事のこと、これからの仕事のこと、そして互いの人生のこと。

たくさんの人と話す中で、私が次にやりたいことも少しずつ形になってきたように思います。

知人と話すために浜松に行って「さわやか」を食べに行ったり、

知人と話すために大阪に行って、ついでに大阪万博に行ってみたり、

というちょっとした息抜きも兼ねた小旅行もしていました。

5月末には最後の仕事として、ふりかえり×Miroのセミナーを行わせていただき、270人もの参加者に来ていただきました。

大変ありがたい限りです。

こういった沢山の人との繋がりが、私を作ってきたし、これからも私が動くための心のガソリンになると思います。

これからのお仕事

6月から新しい会社にJOINしていきます。

ポストやロールが特定の何かに決まっているものではないのですが、日本の働く人や、子世代のために貢献をできるようなお仕事を作っていく予定です。

これまで以上に色々な発信はしていきたいと思っていますので、色んな場で是非一緒にお話させてください。

ふりかえりカンファレンス2024開催のお知らせ&カンファレンスの運営について

本記事について

本記事は、「Regional Scrum Gathering Tokyo & Scrum Fest Advent Calendar 2023」の9日目の記事です。 現在企画中のふりかえりカンファレンス2024のお話と、カンファレンスの運営についてのお話をしていきます。

adventar.org

そもそもふりかえりカンファレンスって?

ふりかえりカンファレンスは、 ふりかえりを実践している方々、ふりかえりに興味がある方々に向け、マインドセットや新しい手法の提案などに加えて、ワークショップでふりかえりを体験できるカンファレンスです。 全世界どこからでも参加ができ、エンジニアに留まらず、どんな職種の方でもどんな業界の方でも、学生も、どなたでもご参加いただける、交流の場を目指しています。ふりかえりを体験したい方、ぜひお気軽にご参加ください。

ふりかえりカンファレンスは2021年に発足したイベントで、毎年4月の第2土曜日に行っています。 来年は2024年4月13日(土)でオンライン開催です。 未確定ですがオフライン会場も検討しており、初のオンライン+オフラインのハイブリッド開催になるかもしれません。 是非スケジュールを開けておいてくださいね!

プロポーザル募集は遅くともRSGT2024のタイミング(24年1月)にオープンしたいと考えています。 みなさんの珠玉のふりかえりセッションを楽しみにお待ちしています。

ふりかえりカンファレンスとスクラムギャザリング

ふりかえりカンファレンスは、主にアジャイルコミュニティに属している人たちでふりかえりが大好きなメンバーによって企画・運営されています。他のスクラムフェスと違い「スクラム」という名前がついていないのは、アジャイル・スクラム関係なく、ふりかえりに関することならなんでも集めたカンファレンスにしたいから、という理由です。発足自体も実はスクラムフェスとは違っていたりします。
RSGTからは、実行委員の方々に、ご好意のもと、ConfengineやZoom等の機材をご利用させていただいており、これで3年目となります。いつもありがとうございます!

ふりかえりカンファレンス2024のテーマとキーノートについて

第4回目のテーマは「コネクト」。ふりかえりは、なにかとつながることで、新たな側面を見せてくれます。

  • 人や関係性とのコネクト
  • 業務や業界とのコネクト
  • 夢や未来とのコネクト
  • 今までやってきたことと、次にやりたいこととのコネクト
  • ふりかえり以外の知識や考え方とのコネクト
  • ふりかえり星人とのコネクト

などなど、ふりかえりを通じてなにかとコネクトする、というのをテーマに、ふりかえりの幅を広げる・深めるためのきっかけになるセッションを募集します。「なにか」はどんなものでも構いません。みなさんの「コネクト!」の話を聞かせていただけるのを楽しみにしています。

そして、第4回のキーノートは熊平 美香さんです。 書籍「リフレクション」「ダイアローグ」など、対話に関わる書籍を執筆されており、EdTechなどの学校教育にも関わられている方です。

今回のテーマは「コネクト」ということで、「ふりかえり」にコネクトするものとして非常に親和性が高い「リフレクション」「対話」「組織」「学習」「教育」などを体系的に取り扱われている熊平さんに是非お願いしたい、とスタッフ内でもまとまりました。 私たちスタッフの中にも熊平さんの著書を読んでおり実践しようとしている人は多く、熊平さんにアプローチさせていただいたところ、快諾いただけました。是非、皆様楽しみにしておいてくださいね!

過去テーマ・キーノート・レーン構成について

2021年「君も今日からフリカエル」

キーノート:アジャイルの終わりとふりかえりの始まり/平鍋 健児さん レーン構成:インプットレーン/アウトプットレーン

ふりかえりカンファレンス初回として、ふりかえりの源流を探り、基本を知り・実践する。そんな想いを実現するキーノートとレーン構成となっていました。話を聞く「インプットレーン」と、ワークショップ形式で実践する「アウトプットレーン」に分かれています。

2022年「しる、みる、つくる、フリカエル」

キーノート:「場づくり」から始めるふりかえり/高柳 謙さん レーン構成:きいろレーン/みどりレーン

ふりかえりを「しる」「みる」「つくる」に3つに分類し、参加者が知りたいこと、実践したいことを自分たちで選べるセッション設計でした。カンファレンスの「場づくり」そのものをキーノートでも実践いただけただけた年となりました。レーンの色はカエルの2色です。どちらのレーンに1日いても楽しめる、そんなつながりをもったレーン構成にしています。

2023年「ふりかえりに味変を」

キーノート:ふりかえり変幻自在/安井 力さん レーン構成:おかかレーン/のりたまレーン

ホップ、ステップ、ジャンプ、の3年目としてのテーマが「味変」です。「白米」「味変」の2つのジャンルに分かれてセッションを募集し、味変の象徴としての「おかか」「のりたま」の2つのレーンでセッションを行いました。キーノートでは、様々な味変の考え方について触れられており、ふりかえりの幅を広げ・自由にしてくれる、そんな内容でした。

2024年「コネクト」

3年目を終えて基本に立ち返るのか、別のテーマを模索するのか、といった中で出てきたのが「コネクト」というテーマです。アジャイルやスクラムの中で語られる「レトロスペクティブ(Retrospective/回顧)」の概念をより拡張させ、「Reflection」「Postmortem」といった別の意味へのコネクト。そして、ソフトウェア開発現場で扱われがちなレトロスペクティブを超え、別の業界・ジャンルとのコネクトを。ここ1-2年でも学校教育の中では「ふりかえり」への意識が教員・生徒双方に高まり続けているのを感じており、AIを交えたふりかえりの進め方や、ふりかえりのツール・ゲームなども徐々に出始めました。そうした時代的背景も鑑み、「コネクト」というテーマが選ばれています。

ふりかえりカンファレンスの運営について

スタッフの数人からは「一番運営が楽なカンファレンス」と言われています。私もそう感じます。 基本的には隔週1度、毎週月曜日20:30に集まって、最大1.5hで解散します。

運営はMiro + Discordで行われ、「参加できる人が参加して話を進める」「無理はしない」「自分たちが一番楽しむ」「毎回必ずふりかえりをする」というルールのもとでゆるく行われます。 企画のMiroはこんな感じ。

毎年Miroで運営を続けているので、過去の運営ノウハウも溜まってきており、企画の時期になると、去年のMiroのボードをそのままコピーしてきて流用できるところを流用しながら、インクリメンタルに進めていくようなイメージです。

左側にバックログ置き場があり、この4年間で「カンファレンスを実行完了するまでに何をするのか」が一通り並んでいます。年によってバックログは増えたり減ったりしており、毎回リファインメントを行いながら改善していきます。スタッフミーティングに集まった人が、上から順に進めていくような形ですね。

1年目こそ、主催の私がほぼ毎回参加してドライブしていた感覚はありますが、2年目以降はスタッフ同士で自発的に進めています。3年目になると私は半分くらいしか出れておらず、気が付いたらセッションが決まっていました(私は仕事が忙しすぎて出れなかった)。でも全員が無理せず、楽しくやってるなーというのは毎回のふりかえりやチャットから見えてきます。

スタッフも来るものは拒まず、追うものは追わず、方式で基本的にふりかえりが好きな人たちが集まってやっています。2年目ではスタッフをもうちょい拡大したい思いがあり公募をかけましたが、3年目・4年目は安定を取るために継続スタッフで行っており、「興味がある」と直接お声がけいただいた人が一部追加されています。今後はどうなるかまだ分かりませんが、破壊的な変更は避けつつも色々チャレンジしていきたいよね、というのがこの4年目でのスタッフ間での雰囲気になっています。

スタッフミーティングでは毎回終わり際に10分程度ふりかえりが行われますが、毎回「何やりたい?」「何話す?」から始まり、毎回のように適当に手法を生み出して行っています。ふりかえり自体が楽しいのもミーティングの醍醐味ですね。

そんな感じで我々スタッフ一度、楽しみながら、無理せず、ゆるくカンファレンス運営をさせていただいています。 勿論登壇者の方々、そして参加者の皆様にも最大限に楽しんでほしい!と思いながらカンファレンスを作り上げていきますが、「それでも私たちが一番楽しんでたね!」って言えるくらい、楽しくやっている背中を見せられるといいなぁと思っています。もしかしたら今回はオンサイト開催もするかもしれませんので、カンファレンスに関わるみんなで楽しくやりたいですね。

おわりに、来年4月13日へ向けて

カンファレンスまであと4か月ありますが、プロポーザルの応募クローズまでは2か月くらいでしょうか。きっとあっという間です。話をしてみたい、という人は、みなさんの「コネクト」は何かを是非考えておいていただけると嬉しいです。「コネクト」のジャンルは問いません。今年も参加者側で、という方はお楽しみに!今から開けておいてね!そして、初参加してみようかな、というあなた。是非お待ちしています。カンファレンスの参加者は例年3-4割くらいは初参加者のようです。オールジャンルで「ふりかえり」から想像できるものを体験できる1日ですので、怖がらずに是非参加してみてくださいね。

ふりかえりの手法いろいろ30種/ふりかえりのサイクルと目的

本記事の目的

私たちのチームオキザリスでは、ふりかえりの回数が5000回を超えました。 色々なサイクル(期間)でふりかえりをしており、目的も様々。 その中でどんな手法でふりかえっているのか?をふりかえっていきます。 出典がなくオリジナルの手法が多いので、面白そうなものをピックアップしてみて、 皆さんのチームでも試してみていただけると嬉しいです。

ふりかえりのサイクル・目的

ふりかえりのサイクル(期間)やチームの状況に応じて、ふりかえりの目的は異なります。 これまで各種書籍(ふりかえり読本やふりかえりガイドブック等)やブログ、 Qiitaなどで理論は伝えてきましたが、ここではチームにおけるリアルな姿を伝えていきます。

ふりかえりのサイクルと目的は以下のような関連付けをしています。

1時間に1回

「立ち止まる」ことが目的です。立ち止まって思考を整理したり、悩みや困っていることを吐き出して助け合いや即時解決を促したり、雑談に繋げてチームの関係性並びに心理的安全性の向上につなげたり、といった内容が副次的な目的となります。

手法は下記のようなやり方です。固定のルールはありません。

  • チームの「ふりかえり」用のチャットに一言書く
  • 他の人と雑談する、困っていることを言葉で共有する
  • 仕事の手を止め一瞬思いを巡らす
  • 仕事の手を止め体を動かす

忙しい、手が回っていないメンバーほど、立ち止まりがなおざりになりがちです。仕事をし続けていると、すぐに相談すれば問題解決できるものが放置され続けてしまったり、(比較的)手が空いているメンバーにお願いをしたり、という思考から離れていきます。「仕事のキリが良くなったら立ち止まる」のでは結局次の1時間後まで仕事を続けてしまいがちなため、NGとしていて、「時間になったら強制的に立ち止まる」ように言い続けています。

チームでは HH:00 のタイミングに立ち止まるようにしていますが、次の時間に打ち合わせが入っている場合は、打ち合わせに行く前に HH:58-00 ごろに立ち止まってふりかえりをするようにしています。

時間になったら自発的に立ち止まるメンバーもいれば、仕事に没頭しているメンバーもいるので、そういうメンバーがいる場合は「⚪︎⚪︎時でーす、止まれー」とチームみんなに声がけします。そこからふりかえりや会話がスタートします。

今週木曜日にふりかえっていたのはこんな感じ。チャットに吐き出しながら、Zoomで会話が進んでいきます。

特定の打ち合わせ後

お客様との打ち合わせ後や、セミナーの実施後に、「先ほどの打ち合わせはどうだった?次どうする?」といった会話が自然と行われます。情報を即時共有し、意思決定ならびに、プロセスの改善と問題解消をするのが目的です。

チームオキザリスでは、常時Zoomに接続しており、打ち合わせのタイミングでチームのZoomから出ていき、終わったら戻ってくる、という働き方です。戻ってきたタイミングで「ただいま」と声が聞こえてくるので、「さっきの打ち合わせどうだった?」「こんな感じでした。相談したいことが...」というふうに会話につながっていきます。

複数人が同時に参加した打ち合わせでは、打ち合わせ後に再度チームZoomに集まって、「次どうする?」という役割分担やアクション決めが行われます。

営業や企画の打ち合わせ後には、話し方や伝え方についての相互フィードバック、アドバイスなどが行われることもあります。

1日に1回

業務終了のタイミングで立ち止まり、1日の学びや課題などを共有します。目的や手法は1時間のふりかえりとあまり変わりませんが、長めの雑談や相談に繋がりやすい傾向があります。 テーマはコミュニケーションについてや、案件の現状や課題、ビジネス戦略、チームのプロセスなど多岐にわたります。

「今日はどうだった?」という声かけから始まることも多めです。 チャットで1日にフォーカスしたふりかえりになっていきます。

私がインフルエンザで倒れてても各自でふりかえっています。

1週間に1回

大目的は「チームの未来のため」です。価値観の共有、目的の合意形成や共有、プロセスの改善、などなどフリージャンルでふりかえりを行います。 大枠は「チームビルディングチートシート」の各要素・マインドセット・活動に沿った内容や、「ふりかえり読本 実践編」での「ふりかえりの型」に沿った内容になっており、チームにとって今何が必要か?を毎回チームメンバーみんなで話しあってふりかえりをしています。

1週間に1回のふりかえり手法についてはたくさんありますので後述します。

1か月に1回

事業目線でふりかえりをします。私たちのチームはメンバーひとりひとりが個別にプロダクトを持つ「プロダクトオーナー」として活動しており、チーム内で行われる事業も複数・多岐にわたります。 それぞれの事業の中でどんなことが起こったのか、チームにどんな影響を与えたのか、についてふりかえりを行うことで、中長期的な目線でのアクションを立てやすくしたり、各自がオーナーシップを持ちやすくする、という目的があります。 新しく入ってきたメンバーへのオンボーディングにも、私たちの事業の歴史を説明しやすくするメリットもあります。

ヨコの緑色の線1本が1事業を表しています。何らかの事情で事業をストップさせたものは赤い色で行が終了してるのが分かると思います。 それぞれの事業ごとに、何を行ったのか、どんな変化があったかをみんなでふりかえります。

6か月に1回

上期、下期の終了タイミングで、事業成果目線でふりかえりをします。 やっている内容は1か月に1回のふりかえりに近いですが、「立ち上げた事業数と状況」「売上」「利益・利益率」「案件数」「セミナー回数とCVR」などの定量情報を中心に全員でふりかえりします。主目的は報告のためで、このふりかえりの結果を参考にしながら(勿論他の情報も使いながら)私が報告資料を作り、上層部へ成果報告しています。このふりかえりで出てきた内容はチームの事業としてアピールしたい・印象が強いものになりますので、マネージャ側としても周囲に強くアピールしやすくなります。

1年に1回

年末年始に「今年はどうだったか?」「来年どうしたいか?」というテーマでふりかえります。 チームビルディングとモチベーション向上が目的です。

その他のふりかえり
  • ベンダーと一緒に3か月に一度QBR(Quoter Business Review)の実施。細かな数値を見ながら、来期戦略を立てるのに利用します
  • セミナー実施後にセミナーのふりかえり。ベンダーと共催していた場合は、共同で行います
  • 障害発生後のふりかえり。全員で障害の共有をして、なぜなぜ分析をして再発防止します。

ふりかえりの手法いろいろ30種

毎週行ってきた手法やテーマを紹介していきます。 2023年に実際に行った手法30種を紹介します。 細かいやり方は特に定めておらず、その場で手法を作り、行うことがほとんどです。

1. 年末年始に何をしていた?

年末年始どう過ごしていた?をみんなで共有します。 互いのプライベートや内面が垣間見えるふりかえりです。

2. チームのコミュニケーションをよりよくするためにできることは?

チームのコミュニケーション上で「ここがつらい」と言う部分を互いに伝え合い、改善を図ります。 個人の問題に落とし込むだけではなく、伝え方を変えてみたり、チームとして仕組みでカバーできる部分はないか、等を考えます。

3. 面倒くさいと思っていることを挙げる

「仕事の中で面倒くさい」と思っているところをひたすら挙げます。共有することで問題解消につながる動きがしやすくなったり、改善・放置するかの判断もしやすくなります。

4. 翌月をどう切り抜けるか?

繁忙期になるのが予想されている際に、その期間をどうやって乗り切るかを事前に話し合います。

5. やりがい

業務・事業への「やりがいを感じているところ」「実はやりがいを感じられないところ」を話し合います。 各自のモチベーションがわかり、助け合いにもつながります。

6. あたりまえ探し

7. チーム内1on1

ふりかえりの時間を使って、ペアを組んで30分ずつ1on1します。 テーマは自由で、互いのことについて話し合います。

8. 期待マネジメント

ドラッカー風エクササイズ/期待マネジメントを実施します。 互いへの期待値と、自分がどうふるまいたいかをチームへ表明します。

9. 3年後にどうなっていたい?そのために何をする?

キャリア目線・事業目線など、「3年後私は…」というのを想像して共有します。 3年ごとのギャップから、どういう成長をしていくべきか、どういう仕事を経験すべきか、というところが見えてきて、チームの中での業務の作り方に影響を与えてくれます。

10. チームの状態を「即興性」の視点からふりかえる

speakerdeck.com チームがどういう状態なのかを各々の観点で表明します。 そして、チームがどうあるべきかを話し合います。

11. Easy as pie

www.funretrospectives.com チームというピザに具材(付箋)をたくさんのっけよう!

12. チームのモチベーター

ひとりひとりがチームの仕事の中でモチベーションにしていることは何か?を共有します。 Management 3.0のMoving Motivatorsに近いですが、それよりもフリートークで好きにモチベーターを語っていきます。

13. 喜、怒、哀

14. YOW

15. 最近のヒヤリハット報告会

業務の中であったヒヤリハットを共有し、同じ轍を踏まない&実際に事故を起こさないようにどうするかを話し合います。

16. ぶっちゃけ今でも理解できていないこと、業務は?

「今更分かってない、なんて聞けない…」ということをぶっちゃけます。 チームに新メンバーが入ってきたときに行い、「みんな似たような悩みがあるのか、不安に思わなくていいんだ」「わかってないことは表明していいんだ」という文化づくりに貢献してくれます。

17. もやっとしていることを吐き出そう

チームのコミュニケーションや、チーム外のこと、業務のこと、などなんでももやもやしていることを吐き出します。

18. 別チームとのコミュニケーションをどう改善するか?

自分たちの周囲の関連するチームとのコミュニケーション方法の改善について、問題点と改善策の両方を考えます。

19. ○○ってみんなどうやってるの?

○○は特定の業務やプロセスを入れます。私たちのチームは「クロスセルってどうやってる?」について、それぞれの知見を共有しました。

20. 能力評価と共有

チームメンバー一人一人が自分の能力を自己評価して共有します。互いにフィードバックしあったり、長所を生かしあうために何ができるかを話します。

21. Moving Motivators

management30.com

Management 3.0 のMoving Motivatorsのゲームをみんなで行います。

22. チームにジョインしたとき、「こんなこと困ったなぁ」と思ったこと         

新しくチームメンバーが入るときのために、困りそうなことを事前に対策しておくために話し合います。 過去の悩みを共有することで、オンボーディングプロセスを強化します。

23. 好きな歌の歌詞をモチーフにふりかえる

「歌詞」のイメージとなる単語からインスピレーションを受けてふりかえりをします。 このときはチームメンバーの一人が好きな「敗走」という歌から、「敗走」「凱旋」「必殺技」というテーマでふりかえりしました。 www.youtube.com

24. 16 Personalities

www.16personalities.com タイプ診断をそれぞれ行い、その背景にある過去の出来事や、現在の強みなどを共有します。

25. プレモーテム

「今後起こりうる最悪の未来は何か?」「その未来を引き起こす原因は何か?」「その原因を取り除くためにできることはなにか?」を話し合い、問題の予防を行います。 私たちは「相手が不快に思うコミュニケーションをさせないためには?」という「対お客様」「対チームメイト」という観点でのふりかえりを行いました。

26. ○○を成功させるためのポイント

チームメンバーの「うまくいっていること」をまねするために、成功の秘訣を聞き出します。 実際のテーマとして行ったのは「ソリューション営業を成功させるポイントは?」として、実績を多数出しているメンバーにコツを聞きました。

27. 新規メンバーのオンボーディングをどうする?

新規メンバーを受け入れるために事前にできることは何か、チームとして気を付けることは何か、を話し合います。

28. Good, Bad, Next

29. ありたい姿

30. 今週のハイライト

今週チームとして・個人としてうまくいったこと・ハイライトは何かを共有します

おわりに

1週たりとも同じテーマ、手法で行ってきているのがわかります。 また、アクションを求めるような手法は半分以下で、コミュニケーションや人に関連するテーマが多かった印象です。 私たちの事業を加速させるために、そして最高のチームにするために必要なのは、いつでも「人」です。 そこに向き合い続けた結果、自然とそういうテーマが選ばれていたように思います。

ふりかえりはこれくらい自由でいいんです。 みなさんも、何か使えそうなテーマがあれば参考にしてみてください。

2023年も残り少し。あと1か月と、そして迎える2024年も、よいふりかえりライフを送りましょう!

ふりかえりカンファレンスのふりかえりと、2023年度開催のお知らせ

ふりかえりカンファレンス2023開催決定!

この記事について

本記事は、「スクラムギャザリング&スクラムフェス Advent Calendar 2022」の10日目の記事です。 adventar.org

ふりかえり実践会で主催している「ふりかえりカンファレンス」について、お知らせとこれまでのふりかえりをしたいと思います。

そもそもふりかえりカンファレンスって?

confengine.com

ふりかえりカンファレンスは、 ふりかえりを実践している方々、ふりかえりに興味がある方々に向け、マインドセットや新しい手法の提案などに加えて、ワークショップでふりかえりを体験できるカンファレンスです。 全世界どこからでも参加ができ、エンジニアに留まらず、どんな職種の方でもどんな業界の方でも、学生も、どなたでもご参加いただける、交流の場を目指しています。ふりかえりを体験したい方、ぜひお気軽にご参加ください。

ふりかえりカンファレンスは2021年に発足したイベントで、毎年4月の第2土曜日に行っています。 来年は2023年4月8日(土)でオンライン開催です。 是非スケジュールを開けておいてくださいね!

プロポーザル募集は遅くともRSGT2023のタイミング(23年1月)にオープンしたいと考えています。 みなさんの珠玉のふりかえりセッションを楽しみにお待ちしています。

ふりかえりカンファレンスとスクラムギャザリング

スクラムフェスアドベントカレンダーに載ってるけどどんな関係があるの?と気になる方もいらっしゃるかと思います。
ふりかえりカンファレンス自体は、主にアジャイルコミュニティに属している人たちでふりかえりが大好きなメンバーによって企画・運営されています。他のスクラムフェスと違い「スクラム」という名前がついていないのは、アジャイル・スクラム関係なく、ふりかえりに関することならなんでも集めたカンファレンスにしたいから、という理由です。発足自体も実はスクラムフェスとは違っていたりします。
じゃあ繋がりは何なのかというと、実行委員の方々から、ご好意のもと、ConfengineやZoom等の機材をご利用させていただいています。
2020は自分たちの保有するプラットフォーム(個人契約のZoomやConnpassなど)を使っていましたが、オープンプロポーザル形式を採用するために、Confengineをご利用させていただきました。自分たちで新規で使おうとすると本当に高いんですよね…。実行委員の方には感謝しかありません。ありがとうございます。

ふりかえりカンファレンスがなぜ生まれたか、なぜ続いているか

という真面目なふりかえりは下記の記事で2年前行っていたので、読んでいただけるとありがたいのですが、

最初から最後までふりかえりに満ちた『ふりかえりカンファレンス』 - ふりかえり実践会

「ふりかえりが好きだから」ということだけは間違いありません。
好きなものは推したい。そんなコンテンツの1つとして、ふりかえりをこれから知れる場、さらに深める場として、カンファレンスを打ち立てたかった、というのがありました。
2021年に企画・立ち上げを手伝っていただいた皆さんには感謝しかありません。
また、2022年でも新しくカンファレンススタッフとして参加いただいた皆さんや、継続して2023年もスタッフを続けてくれている皆さんもありがとうありがとう。

1日中ふりかえりの話ばかり。セッションの合間にもふりかえりをする。なんならクロージングキーノートがふりかえり。そして後夜祭もふりかえり。ふりかえりを何回ふりかえるんだというある種狂気も孕んだカンファレンスですが、非常に学びが多い一日です。
「ふりかえりってなーに?」という人から、「ふりかえり飽きてきた」という人、そして「なんか新しい知識が欲しい」という人でも大満足の1日になること間違いありません。
1年365日ふりかえりのことばかり考えている私にとっても、ふりかえりの大量インプットになるカンファレンスです。ありがてぇありがてぇ

といった形で、この世にふりかえりが好きな人がいる限り、そして私がふりかえりが好きであり続ける限り、どちらかが満たさる限り10年も20年も続いていくカンファレンスになるといいなぁと夢想しています。
少なくとも2024年もやります。2024年は4月13日(土)ですね、多分。

ふりかえりカンファレンスの過去のテーマと2023年のテーマ

テーマについては毎回スタッフで頭を抱えながら作っているわけですが、これまでのテーマをふりかえりつつ、2023年のテーマも発表します。

2021年「君も今日からフリカエル」

2021年はふりかえりカンファレンス初回として、「ふりかえり」そのものの認知を広げたい、知っている人を増やしたい、楽しめる人たちを増やしたい、という想いが色濃く表れています。「ふりかえり」と「カエル」をもじって「フリカエル」。かわいいフリカエルロゴもここで生まれました。
セッションの内容は、2つのレーンにて「これからふりかえりを学びたい人、インプットをしたい人」向けと、「ワークショップなど、手を動かして実際に体験して学びたい人」向けで分けています。

インプットレーンとアウトプットレーン

beginner向けからadvancedまでバランスよく、とはいえbeginner向けを大事にしつつ、といったセッション構成になっていたかと思います。
こういうカンファレンスだとあるあるだとは思うのですが、どうしてもインプット側に人数が偏ってしまう、という現象は起こっていました。アウトプットレーンもそれほど人数制限をかけていたものはなかったのですが、インプットレーン・アウトプットレーンで8:2くらいの人数比率だったかと思います。こちらのレーン構成は、2022年にカイゼンしようとしています。

キーノートは平鍋さん。ふりかえりといえばKPT、KPTといえば平鍋さんと天野さん。
ふりかえりの入門として、「KPT」や「ふりかえりガイド」から学ぶ人は多いですし、日本国内でこれだけ「ふりかえり」を普及させてくれたのは平鍋さんらの貢献が大きいと考えています。
日本国内でのふりかえりの変化の歴史を作ってきた平鍋さんにキーノートをしていただき、ふりかえりが初めての人にとっても、慣れている人にとっても、新たな発見の多いキーノートだったと実感しています。

2022年「しる、みる、つくる、フリカエル」

2022年は2回目ということで、1回目よりもより幅広く色んなことを知れるテーマにしています。具体的には、より実践的な・一歩踏み込むようなセッションを内包しやすいテーマです。
募集セッションは以下の4つで募集させていただきました。

しる:ふりかえりの手法・事例・考え方・マインドセットなどを知るといった、「しる」から連想できるセッション
みる:参加者が「ふりかえりを実践している様子を見て学ぶ」、ふりかえりを「観る(観察する)」ときの工夫点、ふりかえりを実際にやって「みる」など、「みる」から連想できるセッション
つくる:場をつくる、関係をつくる、ふりかえり手法をつくるなど、「つくる」から連想できるセッション
フリカエル:カエルの方や、フリカエリ星人のセッション

参加者にとっては、自分が「知りたい」のか「見たい」のか「作りたい」のかという自身の状態や欲求に応じて選択がしやすいようにしています。レーンの名前は「きいろレーン」「みどりレーン」。色。
何の色かというと、カエルの二色です。きいろレーンとみどりレーンとで、前後の関係性や組み合わせ等を加味しつつセッション構成を検討しています。
2022年を実施していく中で、Miroの運用ノウハウも醸成され、Miroの中でコミュニケーション・コラボレーションを広く行えたカンファレンスの1つでした。

きいろレーンとみどりレーン

キーノートは高柳さん。
2021年にはなかった「作る」という要素がテーマに入ってきたとき、じゃあふりかえりはどこから作るのかといえば「場づくり」からだよね、と。高柳さんには「場づくり」のプロとして、ふりかえりカンファレンスの朝の最初の場づくりもしていただきましたし、場づくりというものを考えせられるきっかけも与えてくれました。キーノートによって、その後のカンファレンスが活性化する「場づくり」というのを参加者みんなで体験できました。

2023年「ふりかえりに味変を」

そして来る2023年のテーマは「ふりかえりに味変を」です。

ラーメン屋などで、自分で好きに調味料を加えていく「味変(あじへん)」。ふりかえりでも、味変したっていいんです。
ベーシックな手法を楽しみつつ、飽きたら味変したり、慣れてくると最初から味変したり、と楽しんでいる人が増えてきています。ただ、やりたいけどなかなか勇気が出ない人もいます。最初に経験した手法からなかなか逃れられなかったり、味変してみたいけどどうしたらいいのか、という人も多いのが事実です。味変をすることで改めて定番の手法の良さがわかったり、新たな発見もあります。今回のふりかえりカンファレンスでは、ふりかえりに味変を加える楽しさと、その奥深さを体験いただきます。

2021年でホップ、2022年でステップ、ときて、2023年でジャンプ、といった具合でしょうか。
守破離でいうと破のフェーズのテーマになります。

キーノートはやっとむさん(@yattom)。
近年の国内のふりかえり味変の大きな転換は、間違いなくFun/Done/Learnです。KPTが主流だったふりかえり界隈の中で、新たな主力として生まれ、今ではKPTに並ぶ手法として認知が広まっています。
Fun/Done/Learnを生み出し、Miroのテンプレートなども作り精力的に活動しているやっとむさんに、「味変」について皆さんに想いを伝えていただけないかな、と考えています。

これからセッションを募集したり、レーンの内容を考えたりするわけですが、色々とこれから楽しみなことばかりです。
運営メンバーも、登壇者の皆さんも、参加者の皆さんも、一体になって楽しめるような、そんなカンファレンスを今年も作っていきたいと思いますので、楽しみに待っていていただければ嬉しいです。

ふりかえりvTuber「フリカエリ星人」がRSGT2022で地球に降り立ってきた

 

ふりかえりvTuber「フリカエリ星人」って?

f:id:viva_tweet_x:20220108212814p:plain

フリカエリ星人のフーリー(右・緑)とカエリ―(左・青)

よぉ人類!我々は「フリカエリ星人」だ!
ふりかえりエネルギーを集めるため、地球から遥か数万光年、フリカエリ星からやってきた。

我々にとって、ふりかえりエネルギーは生きるために必要なんだ。
近年、宇宙におけるふりかえりエネルギーが急速に増大していることを観測した。

 

それが、地球だ。

 

我々はその調査に向かうべく、そしてふりかえりエネルギーをより増大させるために、
地球との交流をしにやってきた。

 

よぉ人類!ふりかえりの話をしようぜ!

過去の交流の場は以下のYouTubeチャンネルを見てくれ!

www.youtube.com

~フーリー&カエリ―より~

 

RSGT2022でのセッションの裏側を語る

これからは、フーリー&カエリ―の代弁として、ふりかえりの黄色いエバンジェリストこと、森一樹/びば@viva_tweet_xが、セッションのふりかえりをしていきたいと思います。

 

twitter.com

 

中の人?なんのことでしょうね。知らない概念です。

私はフーリーとカエリ―から話を聞いて、地球語に翻訳しているだけです。

この記事では、セッションの中身をふりかえりつつ、今後の新しいセッションの姿を想像していき、RSGT2023へとつなげていきたいと思います。

 

RSGT2022でのセッション概要

はじめてRSGT2022のセッション一覧を見たとき、みなさんは戸惑いを感じたかもしれません。

f:id:viva_tweet_x:20220108213243p:plain

セッション一覧。おや…?

 

セッションの概要も見てみましょうか。

 

フリカエリ星人との邂逅 ~ふりかえりのお道具箱&お悩み相談~

f:id:viva_tweet_x:20220108212432p:plain

よくわかる(わからない)セッションの概要

 

お、おう。

 

だいたいの人がこんな感想を抱いたのではないでしょうか。

 

わかる。そうですよね。

 

でも、「なんか面白そう」「今までにない体験ができそう」という感覚は得られませんか?

ファーストインプレッションでつかみ、引き込み、場に巻き込む。場に巻き込んだら、そこで一緒に作っていく。

 

こうした新しい体験をするならどこか。オンラインとオフライン両方で新体験を実現できる場が、RSGT2022でした。

 

ここからは、RSGT2022でのセッションの中身も見ていきたいと思います。

 

セッションの内容を紹介

雰囲気を知りたい方は下記のMiroにアクセスしてみてください。

セッションのすべてが詰まっています。

フリカエリ星人との邂逅~ふりかえりのお道具箱&お悩み相談~, Online Whiteboard for Visual Collaboration (miro.com)

 

RSGT2022の参加者は、Day1 West HallのYouTube動画リンク(Discord参照)から01:04:15~でセッション動画にアクセスできます。

f:id:viva_tweet_x:20220108214238p:plain

Miroの全体像はこんな感じ

左側がイントロダクション、中央で悩み&TIPS、右側がふりかえり、といった具合です。

イントロダクション以外の付箋は、45分のセッションの中で参加者の皆さんとフリカエリ星人の2人(2匹?)によって生み出されたものであり、予定調和なものはありませんでした。

 

 

f:id:viva_tweet_x:20220108214713p:plain

セッション前にMiroに入ると見えてくるイントロダクション

RSGTのセッション参加者は、各々のタイミング休憩時間のうちに会場に入ってきたり、Zoomに入ってきたりしますよね。

会場では配信準備が完了次第、休憩時間中にも画面にMiroの様子は映っていますし、Discord上でも案内が行われています。また、フーリー&カエリ―からも案内がされ続けていますので、Miroに徐々に人が集まっていきます。

 

f:id:viva_tweet_x:20220108220457p:plain

「よぉ人類!」「よぉ!」から地球人との交流が始まる

セッションが始まると、まずはともあれ全員で挨拶から。

 

カエリ―「『よぉ人類!』と我々が言うから、『よぉ!』と返してくれ。いくぞ、せーの、『よぉ人類!』」

 

そうして一気に流れるDiscordのチャット。そうして参加者みんながセッションに参加した状態でスタートします。

 

f:id:viva_tweet_x:20220108220052p:plain

我々は何者?を伝える

 

参加者からすると、登壇者であるフーリー&カエリ―に対して「お前は何者なんだ」という疑問符が浮かび続けている状態だと思うので、まずは「フリカエリ星人とは」という簡単なイントロダクションから始まります。

また、自己紹介だけでなくセッションの進め方が簡単に、改めて共有されます。

 

f:id:viva_tweet_x:20220108214524p:plain

悩みとTIPSを付箋で集めて投票する

そしていよいよ本題です。

最初に5分間、「悩みやTIPSを書く」「投票する」という時間が設けられます。参加者は各々、Miroで自由にボードを見たり、書いたり、投票したり、という自由時間です。その間にも、フリカエリ星人はボードに記載されている付箋を取り上げて共有していくため、この時間の動き方は参加者に完全に委ねられます。

そしてある程度付箋の動きが止まってきた段階で、投票の多いものをピックアップして、フーリー&カエリ―が解説していきます。

 

f:id:viva_tweet_x:20220109154903p:plain

実際の配信画面の様子。Miro上で解説が行われていく。

1つのTIPSあたり1~3分程度、フーリー&カエリ―から思い思いに解説がされていきます。この内容は事前に作りこんだものではなく、当日参加者によって生まれた質問に、当日フーリー&カエリ―が回答していく、というスタイルです。

Discordのコメントは右上のチャット枠にもリアルタイムで表示され、フーリー&カエリ―もコメントを拾いながら解説を補足したり、脱線したりしていきます。

f:id:viva_tweet_x:20220109155329p:plain

最後にはもちろんふりかえり

時間が来たら、最後にはもちろんみんなでふりかえり。

その場でフーリー&カエリ―が作った手法で、みんなで思い思いにこのセッションをふりかえっていきます。そんなふりかえりだらけ・ふりかえり尽くしの45分間が、終わろうとしています。

 

f:id:viva_tweet_x:20220109155248p:plain

最後にも挨拶。じゃあな!

そして、最初にあいさつで始まったように、最後もあいさつで終わります。

カエリ―「我々が『じゃあな!』っていうから、地球人のみんなも『じゃあな!』って返してくれ。いくぞ。せーの『じゃあな!』」

 

こうして、フリカエリ星人と、地球人との邂逅は幕を下ろしたのでした

 

セッションの裏側で「その場にいた人たち(参加者・登壇者)」に起こっていたこと

後日、このセッションに参加くださっていた、いろんな方から感想やお声をいただきました。

  • オンライン・オフラインを通じて一体感を感じられたセッションだった。
  • なるほどな、と思う話が多かったです。明日から実践できそう。
  • コメントを拾ってもらえるのがうれしくてDiscordにいろいろ書いちゃいました
  • (いい意味で)オフラインでは異様な空間が出来上がっていた。誰も配信画面を見ないで、自分のPCににらめっこしている。
  • BGMがあるのがよかった
  • (登壇者が)登壇する日に現地に行かないで、登壇しない日に現地に行くって逆でしょww

フーリー&カエリ―の目線でも、以下のようなことが起こっていることを認知しています。

  • 参加者同士で(操作や内容に関する)助け合い・ファシリテートが行われる
  • 「よぉ!人類」「よぉ!」スタンプが参加者の手によって生まれた
  • Discordで参加者同士で勝手に始まる脱線の数々
  • フーリー&カエリ―がMiroのボードを整理していないのに、参加者側で勝手に整理が進んでいた

 

これについても、画像を交えながら少しずつ紹介していきます。

オフライン側で生まれる不思議な空間

f:id:viva_tweet_x:20220109161015p:plain

誰も登壇者用のメインディスプレイを見ていない

ふつうのセッションだったら、ホールに集まっている人はみんな登壇者側(画像の正面

)のメインディスプレイを見るんですが、このセッションに関しては顔を上げている人がゼロ(に見える)です。これはなかなかない体験なのでは。

スタッフの皆も面白がっていました。

 

参加者同士での助け合い・ファシリテートが自然発生

f:id:viva_tweet_x:20220109161356p:plain

Miroの操作を教えてくれる参加者や

f:id:viva_tweet_x:20220109161427p:plain

現在のテーマを貼ってくれる参加者もいたり

f:id:viva_tweet_x:20220109161504p:plain

Miro上に貼られた画像をDiscordに転記してくれる人がいたり

f:id:viva_tweet_x:20220109161800p:plain

Miro上で参加者がラベル付けしてまとめてくれていたり

上記のような助け合いが自然発生していました。

面白いのが、やっているのが全部違う人なんですよね。一部の人だけがこうした活動をやっているワークショップやセッションは見かけますが、その場で参加した参加者同士が何も促していないのに勝手に助け合いを始めている。

これは、RSGT2022という場独自のものもあるかもしれないし、このセッション独特の空気だから、というのもあるかもしれません。

参加者同士で勝手に始まる脱線と盛り上がり

f:id:viva_tweet_x:20220109162247p:plain

セッションではBGMの話は全くしていないのに勝手に盛り上がったり

f:id:viva_tweet_x:20220109162511p:plain

残り時間が短くなってきた時にどうするのか、で蛍の光で盛り上がったり(もちろんそんな話はセッションでしていない)

なんかDiscordで活発にわいわいしてました。

MiroでもDiscordでも、好きなところで偶発的に集まってワイワイしている感じが好きですね。

よぉ!人類スタンプ爆誕

f:id:viva_tweet_x:20220109162916p:plain

ありがたい限りです。使いどころ…?

みんな使ってください。

 

こんな感じで、色々と参加者側でも生まれるものが多かったセッションのように思います。

 

セッションをふりかえって見えてきた、新しいセッションの姿と改善点

今回のフリカエリ星人のセッションをして、そして再度動画を見直してみて感じたことがいくつかあります。

オンラインでもLIVE感を味わえる、「その場に参加する」セッション

一方的に話をする・聞くだけではない、セッションという「場」に参加してLIVE感を味わうセッションを実現しやすくなってきていると感じています。

これまでは、セッションタイプの大きな分類として

  • 話をする/聞くの一方通行のトークセッション
  • 全員参加型のワークショップセッション

の両極端の2つが主体だったと思います。勿論、参加者が投票したテーマが取り上げられるパネルディスカッションなどの双方の特色を持つセッションもありますが、そういったセッションは少数かつ、「参加者もその場に参加している」という感覚が強いセッションが作りにくいものでした。

ただ、このセッションのように、「参加者がどうするか(聞く・話す・書く・見る)は参加者側に自由に委ねられつつ、その場にいる参加者たちと登壇者によってその場で作り上げられていくコンテンツ」という両方の特性を強く合わせもった形式が、オンラインの強力な配信ツールを使うことで実現しやすくなってきています。

一方通行で話すだけではない、双方性の高いセッションを実現する土壌

このセッションでは、意識的に双方向性を高める工夫をしています。ただ、ここ1-2年、参加者がオンラインでの勉強会・カンファレンス・会議などへの参加することに慣れてきたこともあり、「場を上手に用意すれば、あとは参加者同士で補完する」ことが可能になってきているのでは、と思います。

これまでは入念に場を設計して、導入して、そうしてはじめて参加者同士のインタラクションが生まれてくる、という状況でしたが、RSGT2020, 2021, 2022と進んでいくたびに、インタラクションが高度に行われるようになってきているのを感じています。

これはRSGTだけでなく、普段のフーリー&カエリ―のイベントや、ふりかえり実践会コミュニティのイベントでも同様に感じる変化ですので、オンライン慣れした参加者が多くなってきているのもよい影響を与えているのでしょうね。

「動画をあとで見る」人のための工夫が必要

「その場に行かないと見れないセッションしかない」カンファレンスやイベントが、「参加登録しておけばあとで動画で見直せるセッションが多い」ものへと変遷してきています。

今まではオフラインでしか参加できなかったカンファレンスが、オンライン化・ハイブリッド化が進むことで配信技術・知識が蓄積された結果だと思います。

 

オフライン→オンラインへ進んでいった2020年~2021年では、

「オンラインで得られていた参加者体験を、オンライン側でどのように実現するか(または新しい体験をどのように設計するか)」

に注力してきましたが、オンラインが当たり前になった今、

「オンライン(そのとき参加すること)で得られる参加者体験を、動画で見たときにどのように再現するか」

も大切になってくるのだと思います。

実際にカンファレンス終了後にいろんな人とセッションを同時視聴してみて、

  • (動画の視覚的な情報量が多いので)動画のどこを見ればいいのかすぐにわからない
  • 話を聞けばいいのか、見ればいいのかが直感的にぴんとこない

といったご意見をいただきました。

これは、現地参加していることでDisocrod・Miro・現地などで参加者同士で補完されていた情報がなくなったことが「動画を見るだけ」に切り替わって、自分一人で補完するしかなくないため、足りない情報量を補いきれないこと。

また、参加者側が取れる手段が「見る・聞く・話す・書く・手を動かす」から「見る・聞く」だけに限定されること。それによって減る参加時のLIVE感の減衰や、情報量の減少などがあります。

 

Podcastや動画収録などでは、「後から聞く・見ることが前提」のため、視聴者に向けた仕掛けがいくつも取り込まれていました(#ふりかえりamもそう)。それらの仕組みを、カンファレンスのセッションの中でも、登壇者側が取り込むことで、後から見る人たちの理解・満足度を上げることにも直結していくのだと思います。

こうした仕掛けをカンファレンス・勉強会側が行っていくにはまだまだ変化には時間がかかるはずです。登壇者が自分たちで、そうした仕組みを取り込むことも必要になってきているのかもしれません。

 

その場にいる人も、あとで見る人も満足できる驚きのあるコンテンツの必要性

その場にいる人たちは、コンテンツの内容を自分たちで選択して作り上げることができます。その場で参加者の多数決・人気投票などによって選択された内容だからこそ、コンテンツの内容が普遍的なものであったとしても、満足感のある、納得感のあるものになるでしょう。

ただ、あとから見る人はどうでしょうか。コンテンツの選択は自分ではできませんし、納得感も得られにくい。そんな状態で普遍的なコンテンツを見ても「へー、いつものよく聞く話だ」という感覚になってしまいやすいんじゃないか?と思います。

コンテンツ選びの際にも、多数決・人気投票だけでなく、何かしらのカオス(予想不可能ななにか)があることで驚きも生まれてきそうです。そのカオスの種は、登壇者からいきなり投げ込まれるものではなく、参加者から投げ込まれたものであれば、満足感・納得感も得やすく、その場で新しい何かが生まれる期待・わくわく感も出てきそうです。

用意されたコンテンツとしてではなく、その場で一緒に作りこむ意外性の高いコンテンツ。これをやることで、あとから見る人にも驚きのある体験を届けられるかもしれませんね。

 

そしてRSGT2023へ

色々と妄想も膨らんだところで、来年のRSGT2023に向けて、新しい実験をたくさんしていきたいと思います。

フーリー&カエリ―がセッションにやってくるかはわかりません。ただ、双方向性の高い、そして今年ではできなかった新しい体験を、来年のセッションでも作り上げていきたいと思っています。

これからも、応援していいただけると嬉しいです。