ふりかえり実践会

「ふりかえり実践会」の活動紹介ページです

Developers Summit 2021 のブースでふりかえりの話をしてきました

f:id:viva_tweet_x:20210225135358p:plain

こんにちは。森です。

2021年2月18日-19日に開催された『Developers Summit 2021 』に参加し、ふりかえりの話をしてきました。 また、今回はコミュニティブースにも出展し、色々なふりかえりに関する話や雑談をしてきました。

この記事では、ブースの話をしていきたいと思います。 ブースの中でどういう苦労があったのか、どうやって運営していったのか。 オンラインのブース運営に興味のある人に、この記事が届けば幸いです。 セッションの話は、別途どこかで。

(読むのに必要な時間:5分)

EventInでのコミュニティブースの参加

f:id:viva_tweet_x:20210225135828j:plain

1日目、2日目に、休憩の時間が長めにとられています。

12:20~13:05(45分間) 15:25~16:25(60分間)

この105分間×2日分(計210分間)、EventInのブースで様々な企業・コミュニティの人と交流できる場が提供されていました。

私はコミュニティ『ふりかえり実践会』として、ふりかえりにまつわる雑談や悩みなどを話す場を提供していました。

オンラインブースは難しかった

今回、多くの企業やコミュニティが苦戦していたと思います。 その苦戦には、いくつか理由があると思います。

①そもそも見つけにくい

オフラインのデブサミであれば、セッションの合間にふらっと立ち寄ったり、話を聞いたりできるのですが、 オフラインのデブサミでは、そもそもセッション視聴用のサイトと、EventInのサイトが異なります。

オンラインセッションでは4000人を超える参加者が来場されたようですが、EventInに参加している人数は、最大でも250人程度でした。 (上の画像はEventInが最も盛り上がっていた、2日目の休憩時間。これでも228人となっていますね)

②入るのに勇気がいる

オフラインと異なり、セッションに入ってみないとそもそも誰がいるのか見えない状態です。 もちろん、アイコンで写真の表示は可能です。それでも、知らない人のアイコンが表示されていたとしても、一人で話に行くでしょうか。なかなか、それは難しいのではないかと思います。

ブースに1人で待ち受けているところに、ファーストペンギンとして突っ込んでいくのにはすごく勇気がいります。 2人目、3人目となれば、「聞き専(ROM)」でも大丈夫そう、という安心感があるため、その勇気は少しで済むでしょう。

ブース番を1人でやっていた企業やコミュニティは、こうした「ファーストペンギンを待つ」状態になってしまっているのが散見されました。

③営業色が強そう

これはブースの都合上しょうがない…かもしれません。 ブースの説明や、ブースの皆さんがチャットで発信している内容に営業色が強そうで、参加者にとって近寄りがたいというのもあるでしょう。

「〇〇の企業の説明をします」 「〇〇の仕事について興味があれば是非きてください」 「〇〇の採用について話します」

といったような内容がチャットでは常に飛び交っていました。 興味のない人だと近寄りがたい感じがしますよね。

アピールしないと人が来ないかもしれないし、アピールしすぎると人が来ないかもしれない…。 そういう板挟みの中で、ブースの皆さんは頑張っていたように思います。 本当に、お疲れ様でした。

④最大人数が少ない

今回、ブースには10人までしか入れない設定になっていました。 10人って入るのに少し躊躇が必要な人数だと思うんです。 すぐ埋まってしまう可能性もあるし、人数ギリギリのところには入りづらい、というのもあるかもしれません。 実際に雑談の中で出てきましたが、「聞き専の自分が1枠埋めてしまうのもなぁ…」と考える参加者もいたようです。

もうちょっと余裕のある人数設計だと、入りやすかったのかもしれませんね。

このように、様々な要因で、オンラインのブースは難しさがありました。 もちろん、デブサミだけでなく、他のイベントも同様で、「オンラインブースはどうしても人が集まらない…」といった話はよく聞きます。

それでも、よいところはたくさんあった

デブサミの運営の皆様も、色々と配慮したうえで設計していたはずで、試行錯誤している姿も見られました。

①1日目と2日目でコミュニティの設計が変わった

びっくりしました。 1日目は、「企業」ブースと「コミュニティ」ブースでタブが分かれていましたが、 2日目になると、「企業&コミュニティ」に合体していました。

個人的にはコミュニティブースと別々のほうが(集客的には)ありがたかったのですが、 参加者的には一緒になっていたほうが色々回遊できるのでいいんじゃないかと思います。

こうした変更が、スピード感を持って行われているのはとてもよいと思います。

②実行委員やコンテンツ委員の皆さんが来てくれる

にぎやかしとして、実行委員長の近藤さん(ゆうこりん)や、コンテンツ委員のJ.K.さんなど、ブースを巡ってきてくれていました。 これが結構ありがたいんですよね。寂しく一人でやっているときには、かなり心強い。

③チャットでコミュニケーションできる

EventInのいいところとしては、チャットでもコミュニケーションができる点。 マイクやカメラを持たない参加者もいるので、そういう人たちがしゃべっている人たちに混ざろうとすると、チャットになります。 また、マイクがあったとしても、「声を出すのはちょっと…」という人が一定数いるので、そういった人たちの拠り所としてチャットが使えるのは非常によかったと思います。

「ふりかえり実践会」でやったこと

ありがたいことに、1日目はのべ18人、2日目はのべ23人、計41人の方々に来訪していただけました。 毎回顔を出してくれた人もいて、そのたびにふりかえりトークをしたりして、とても嬉しかったです。

なんやかんやで人が集まったのはなんでかなー、と分析してみました。

①名前がゆるい

「ふりかえり実践会」ですからね。名前からしてゆるいです。 企業名よりは人が集まりやすかったのかもしれないですし、「ふりかえり」っていう単語が分かりやすいので、何やってるのかが明確だったのかも。

②宣伝がゆるい

全体チャットでビシッと決まった宣伝文句が流れている中

「セッションのふりかえり、みんなでしましょー。ふりかえり実践会にわいわいしにきてくださーい!」

というゆるい宣伝しかしていませんでした。 宣伝によって人が来たのか、はちょっと分かりませんが、初めましての方も多かったです。

Podcast的に

基本的には入ってきた人と

・セッションのふりかえり(互いに共有) ・ふりかえりの悩み相談 ・アジャイルなどの悩み相談

という内容で話を進めていきました。 話したい人がいるときには対談しつつ、いなければ私がしゃべり続ける形式です。比率は半々くらいですね。 聞き専の人も多いので、チャットに悩みをかいてもらいつつ、基本的には私が一人でずっとしゃべり続けます。 休み時間中、ずっと聞いてくれていた人もいました。ありがとうございます。

③に関しては1年間続けた『ふりかえりam』のスキルが役に立ったなと感じています。

④雑談ベースで悩みも聞く

基本的には雑談ベースで、みんなも聞きたいであろう「セッションのふりかえり」をメインテーマに話を進めていきました。 悩みがある人にはチャットに悩みを書いてもらったうえで、解消していきます。 悩みも10件弱解消していきました。 多くの内容が、私がセッションで話そうとしていた内容が多かったので、セッションの内容を先出しして伝えさせていただくこともありました。 結果として、私が伝えようとしている内容が、みんなが困っていることなんだなぁという実感を得られたのも、とてもよかったです。

みんなが悩んでいたこと

このような悩みが寄せられました。

「どうやってふりかえりを始めればいいのか?」 「ふりかえりがマンネリ化してきているが、どうすればいいのか」 「Problemばかりしかでないふりかえりをどう変えていければいいのか」 「周りの人にふりかえりの効果をどう説明すればいいのか」 「オンラインでふりかえりをうまくやるためには?」

こうした悩みは、多くの人が抱える悩みです。 周りに同じような悩みを持っている人はたくさんいるため、悩みを共有するだけでも、違ったコンテキストでどう解決していったのか、という事例やアドバイスをもらうことが出来ます。

これらの悩みはセッションの中でも伝えています。 是非、似たような悩みを抱えている人がいれば、スライドを見ていただけると幸いです。

speakerdeck.com

また、もっと詳しい内容を『ふりかえりガイドブック』でもしていますので、気になる方は書籍を手に取っていただけると嬉しいです。

www.amazon.co.jp